先ほど北海道厚真町の地震は苫小牧での炭酸ガスの地中貯留実験CCSによるものではないかと書いたばかりの本日、再び厚真町を震源とする震度6の地震が起きてしまった。被災された方々にお見舞いを申し上げると同時に、本来地震に殆ど見舞われなかった地域だけに、CCSによる人災と呼ばざるを得ない。
— 鳩山由紀夫 (@hatoyamayukio) February 21, 2019
おはよう、しゃしゃ。
昨日の夜9時22分に厚真町で震度6弱の地震が起きた。
厚真の人をはじめとする道央道南の人たち、大丈夫だろうか。
停電にならないのは本当によかったよ。
ところで鳩山由紀夫さんのツイートが話題を呼んでいる。
苫小牧の炭酸ガスの地中貯留実験CCSがあり、
地震は自然でなく「人為的」に起きたのではないか?
彼への批判を行う前にCCSとはなんだろう?
地中貯留実験CCSとは?

工場から排出される二酸化炭素を外に出すのでなく、
地中に埋めてしまう技術だ。
- Carbondioxide(二酸化炭素)
- Capture(大気へ飛ぶ前に回収)
- Storage(地下へ貯留)
工場や発電所から化石燃料を燃やした際、ガスから二酸化炭素が生じる。
地球温暖化の手助けをしている。
だから地中深くに埋めて、少しでも温暖化の削減をしよう。
CCSは実験施設であり「実用」ではない。
技術を通して二酸化炭素を分離したのち、
パイプラインを通して二酸化炭素を地中深くに押し込む。
地中の深さはどのくらいあるのだろう?
調べると1キロメートル以上であり、
胆振地方中東部は深さ30kmで揺れが起きた。
ほかの資料を調べたら、4kmほどしか掘り下げていない。
横から失礼します。
オカルト論もいいとこですよ
圧入地域は海側なので震源から30-40㌔離れた場所で
深さに至っては3000㍍以上の違がありますね。
(↓はCCS圧入施設です、手前にある白いプレハブです) pic.twitter.com/ZwCC3qsMTe— ポンコツさん (@dette_0428) February 21, 2019
厚真町は苫小牧の隣にあり、CCSを行う会社は湾岸に近い。
しかもツイッターによると圧入地域は海側だという。
地図を見ても湾岸にあり、胆振中東部にもない。

CCSを行った結果、鳩山イニシアティブを掲げ、
二酸化炭素25%削減のうち、13%を減らせるのではないかと試算しているよ。
参照:CCSの仕組み
人工地震の波と今回の地震

地震は縦波と横波という、水でよく見る波の一種だ。
音や光も波の一種で、常に揺れている。
縦波はP波、横波はS波であり、後にL波(表面波、最も大きい)がくる。
縦波は初期微動であり、横波がぐらぐらっと大いに揺れる。
人工地震は地層の調査を知るために行う。
機械を通して簡単な地震を作る。
自然地震との違いとして、
- S波が小さい(自然はSが脅威)
- 震源の深さはほぼ0
なお核爆発による地震もあるけれど、
調べると人工地震と同じように波の揺れ具合に違いがある。

だから波を見ればすぐ人工か自然か区別がつく。
(震源の深い場所だと人工地震と似た形になるそうだ)
今回の地震における波を見ていこう。
防災科学技術研究所からいくつかデータがあるので見ていく。

強震記録波形をみると「人工地震だ!」騒ぐ人がいる。
ほかの地震の波と重ねると、構造が似ている。
一つだけの波を見ると「人工だ」言われても「確かにそうかも」思うよ。
強震記録一覧に出るデータは一つでなく、同じ時間に数多くの地方が揺れており、
他のデータを見ると、よく見る地震の波になっている。

ただ一つのみを見ると、人工と捉えてもおかしくないが、
全てのデータを見ると「自然」と捉えるべきだ。
美唄とか岩見沢とか、がっつり波の形になっているから。
人工でなく自然地震とみるべき。
人工地震波形を見ないと、引っかかるだろうね。
参照+画像:地震波から見た自然地震と爆発の識別
参照:「原発ゼロ」と「温室効果ガス25%削減」の矛盾をどう解決するのか
参照+画像:防災科学技術研究所
参照:防災総研
京都議定書と鳩山イニシアティブ
この人の発言には今までも心底呆れ果てていた。しかし、その中でも昨日の北海道地震に対するツイートはまた一段とひどい。災害時にデマ情報を流すのは論外。
この方が元総理だったのだからいやはや。
民主党政権はやはり悪夢だった。
— 野口健(アルピニスト) (@kennoguchi0821) February 22, 2019
鳩山由紀夫さんといえば2009年9月22日の京都議定書にて、
以下の国際公約を掲げた。
2020年までに温室効果ガスの排出量を1990年比で25%削減する
温室効果ガスにはもちろん、二酸化炭素も含まれる。
CCSも25%削減のために考えられた手段と思ったよ。

もう一つ調べると、鳩山イニシアティブという単語を見つけた。
二酸化炭素の排出削減を行うため、
当時総理大臣だった鳩山さんが提唱した構想だ。
鳩山由紀夫の総理任期:2009年9月16日~10年6月18日。
民主党離党:2013年6月末
もし鳩山イニシアティブを提唱していなければ、
二酸化炭素の排出を25%抑えるといってなければ、
CCSは生まれなかったのではないだろうか?
いや、安倍政権でもCCSの効果が出たら生まれたか。
なお、チャイナは「25%はありえんから」と批判していた。
たくさん工場を抱え、スモッグがたち込める国だからこそ説得力がある。
資料:鳩山イニシアティブの概要
苫小牧CCSを推奨していた鳩山由紀夫元民主党議員
2011年1月6日の道新朝刊では、鳩山氏が、苫小牧CCS実証実験について「極めて実現性が高いところまで来ている。最後の一押しをしたい」と発言したと紹介。約2週間後の同21日の道新には、CCS実用化の地質調査について「今後、苫小牧の重要性が高まると信じる」と誘致を積極支援する意思を示したとある。
— 米重 克洋 (@kyoneshige) February 23, 2019
私は2011年1月6日の道新を読んでいない。
上記ツイートで鳩山由紀夫元民主党議員は苫小牧CCSに期待していた。
鳩山さんは苫小牧や厚真町を含む北海道9区で選挙に勝ち、
国会議員として代表に上り詰めた。
自分が作ったものをぶっ壊している感じだね。
原発再稼働と二酸化炭素の関係

二酸化炭素を出した結果、地球全体が温かくなり温暖化へ招いた。
そこで二酸化炭素を出さない(火力電力に頼らない)エネルギーとして、
原子力エネルギーに注目した。
二酸化炭素と原発は排出で正反対の関係になっている。
原発などいらぬという人は
火力あるいは太陽光や風力他にすればいいと考えるかもしれぬ。
火力も二酸化炭素が出るから、水力や風力太陽に変えればいい。
考えるのではないかと思う。
太陽光はソーラーメンテナンス及び景観を壊すし、
胆振東部地震が起きたとき、太陽光発電が役に立っていなかった。
(木々を伐採し、自然環境破壊の手助けを行う)

実際に経済産業省にあるデータを見ていきたい。
まずはエネルギー(電気)を使う大まかな割合だ。
家庭と業務と産業がほぼ横ばいになっているね。
私のように家で仕事をしている人は業務に入るのだろうか?

次に電力を作るために費やすエネルギー割合だ。
水力や風力のみでは間に合わない。
地熱発電という考えもありだけど、エネルギー効率が低く、
地元に火山があるところでないと、まともに使えない。
水力や風力は火力や原子に比べると、量が少なすぎる。
歴史:CCS稼働はいつどこから?

苫小牧のCCS事業は2016年4月からであり、
最も古いCCSは1996年ノルウェーだ。
胆振東部地震は2018年9月に起きた。
2017年7月もほぼ同じ地域で震度5弱がおきた。
2016年6月に内浦湾で震度6が起きた。
CCSが作られる前の地震で震度5以上を見ると、
- 2016年1月に浦河沖
- 2015年7月に釧路沖
- 2014年に石狩地方南部で起きている。
画像元:我が国のCCS政策について
参照:過去の地震情報
世界各国のCCSはどうなっている?
CO2の地下貯留のCCSプロジェクトが苫小牧で行われている。大変に大きな圧力をかけてCO2を地下に埋めるのだ。しかし米陸軍の調査では、CCSの15キロ離れた辺りで地震が頻発したという。昨年の北海道の厚真地震は正に苫小牧の隣町で起きた。CCSによって起こされた人災との指摘は無視できないと思う。
— 鳩山由紀夫 (@hatoyamayukio) February 2, 2019
日本は2016年4月から稼働と分かった。
世界はどうだろう?
ノルウェーやカナダ、アメリカ、ブラジル、オーストラリアにある。
地理でいうところの日本は基本、新期造山帯といわれる場所で、
いつどの場所で地震が起きてもおかしくない。
ノルウェーは古期造山帯で基本、地震はめったに起きない。
カナダはカナダ楯状地と呼ばれる安定陸塊であり、
古期造山帯よりも地震が起きる確率は0に近いほど低い。

アメリカのCSSがある場所を調べると、近くに石油が眠っているんだね。
シェールオイルを採掘したら地震が起きるようになった。
現時点でも調査中だけど、発掘と関係があるのではないか?
発表しただけであり、確定とまだ決まっていない。

海外にあるアメリカ地震サイトを見ると、
確かに中央部分で地震は起きている。マグニチュードは3ほど。
鳩山さんのツイートによると、
「アメリカ」では地震が頻発したと書いてある。
小規模な地震は確かに頻発しているのだろう。
(数か月分のデータを見て判断していないからわからぬ)
アメリカで大規模な地震を調べると、
2018年アラスカで大きな地震が起きた。
2011年にバージニア大地震でM5.8、
2014年にカリフォルニア北部でM6.0を記録した。
アメリカは新期造山帯の西海岸で地震が頻発しているよ。
M3くらいの地震なら確かに内陸で起きている。
今回の胆振中部地震のような、5以上は頻繁に起きていない。
ただCCSはアメリカのみにあるのでなく、
ノルウェーやカナダにもあるわけだ。
米国以外でもCCSを始めた後に地震が起きているなら、
相関関係も成り立つだろう。
安定陸塊地域で地震が頻発している情報は見つからなかったよ。
参照:世界の造山帯と安定陸塊
参照:世界のCCS
地震爆発論~従来の常識をひっくり返す~
https://twitter.com/beppanman/status/1098561939528007682
CCSが地震を作っている。調べると一つの学説に出会った。
地震爆発説という考え方だ。
科学はどの分野であれ、新発見はもちろん、
科学的根拠に基づいた真実ならば、今までの常識がひっくり返る。
参照サイトによると、地震は地下で生じる水素爆発だ。
地下水がマグマの高熱によって蒸発し、水が水素と酸素に乖離する現象だ。
地下水だけでなくマグマにも大量の水があるのだとか。
マグマは温度上昇と圧力低下でなりやすい。
圧力は地下への亀裂(体積が増える)で変わる。
圧力と温度で水が解離し、結合(爆発)を起こす。
余震も水の解離度が関係しているのではないかと、
地震爆発論を提唱した石田昭(石田研究所所長)は述べている。
地学を勉強しているから地球内部の構造を見ると、
マグマだまりの下はすべてマグマの海となっており、
マントルも液体とみているそうだ。
地震爆発論を少し読んでみたが、やっぱりおかしいよな。
熱解離による水素発生が地震の原因なら、地球上どこでも均等に地震は発生するはず。でも違うよな?明らかに海溝、火山前線付近で発生している。— закио (@atsuo8620) February 21, 2019
石田さんの言う新たな学説が数年後、
地学の教科書に載るかどうかはわからぬ。
ただマグマオーシャンなら古期造山帯や安定陸塊の下も、
マグマだまりだから、必ず地震が起きてもおかしくないよね。
あと、なぜ苫小牧でなく厚真町に震源地が集中するのか?
もしCCSが地震の原因を招いているなら、
震源地が厚真町以外の場所に散らばっていないと、私は納得できない。
地震爆発論を簡潔に読んだからこそ、上記の疑問を抱いたよ。
地震爆発論は面白いし、一つの考え方としてありだ。
だからこそ、もっと研究して何かを生み出してほしい。
参照:地震爆発論の概略
二酸化炭素は爆発するの?
元首相さんの発言から地震爆発論を引っ張ってきてる人がいたから、どんな人が提言してるのか見たら名古屋工業の人でふーんって思ってたんよ。でも次に目に入った文字が幸福実現だったので胡散臭さ倍増しました。
— いーくん (@iikun0413) February 22, 2019
終わりに近づいた。二酸化炭素は爆発するのだろうか?
二酸化炭素といえば基本、炭酸飲料を思い浮かべる。
高圧をかけて気体を圧縮させたのち、
ペットボトルを開けたらあふれ出る感じだ。
調べるとアフリカの標高1000メートルほどにあるニオス湖で、
炭酸飲料のような爆発が起きて、地元住民がなくなった。
ニオス湖は火山湖であり、濃度の高い二酸化炭素がたまった。
そこでパイプを作って穴をあけ、別口から小規模な水の吹き出しを行った。
現時点でも爆発は起きていないよ。
こちらは湖でありマグマや地層ではない。
第一CCSはマグマに到達できない地層(個体)だ。
仮に地中に埋めた二酸化炭素の場所が高熱だったとしたら、
一酸化炭素と酸素に分解するよ。
少しの酸素と一酸化炭素があるなら爆発するかもしれない。
爆発したらCCSのパイプが置いてある場所が震源地となり、
同時にパイプを置いている場所が爆発でぶっ飛ぶからすぐわかるはず。
参照:二酸化炭素で湖が爆発
道警からデマと認定された鳩山由紀夫さん
道警は科学的データも調べないで厚真町地震と苫小牧のCCS実験は無関係でデマと認定した。国会論戦で中越地震・中越沖地震はCCSによって引き起こされた可能性があるとされ、長岡のCCSは中止となったのであろう。更に北大の研究者が地震誘発の可能性があると論文を書いている。道警は命を守ってほしい。
— 鳩山由紀夫 (@hatoyamayukio) February 22, 2019
翌日になって、道警は鳩山さんの発言を「デマ」と扱った。
デマと認定されたのち、鳩山さんは上記のツイートを行った。
鳩山さんのコメントには「鳩山こそ真実を述べている」書いている。
科学の世界は新しいデータや法則が出ると、今までの考えがひっくり返される世界だ。
科学に限っては鳩山さんの意見も少しは理解できるよ。
私への批判として、住民の方々が地震で苦しんでいるときに脅かすようなデマを言うながあると思う。私は今回の厚真町地震の前に3回ツイートしている。その1回は3時間前だ。地震の前に警告しているのだ。決して惑わすつもりはない。客観的な経験に基づいてCCSは地震を引き起こしていると述べたのだ。
— 鳩山由紀夫 (@hatoyamayukio) February 22, 2019
上記ツイートでは「警告をしている」書いている。
CCSを止めようが止めまいが、新期造山帯の上にある以上、
日本はどこでも地震から逃れられぬ。
鳩山由紀夫さんは「科学データ」をきちんと持ち出したうえで、
CCSを入れると地震が起きると私たちを納得させているのか?
ツイッターのみならCCSが地震を招くと主張してもいい。
根拠となる科学データや論文をきちんとリンク付きで紹介すれば、
鳩山由紀夫さんのアンチや「どうでもいいと思っている人たち」すら、
東大の理工学部出身でなくても、自分で論証責任を取らねばならぬ。
主張なら誰だってできるが、
自身で論証責任をとっていないから道警からデマと断定される。
「不安や恐怖(陰謀論)」をもとにするなら、論理が飛躍しても納得しがちだが、
私のように一つずつデータを持ち出して論じていくと「違うな」わかる。
そういえば過去に熊本地震でライオンが脱走したとデマをはき、
逮捕された若者がいた。鳩山さんも道警から逮捕されるのだろうか?
日本にいる以上、地震は必ず起きる
今回の地震に関する嘘情報で人工地震は鳩山由紀夫さんをもとに腐るほど見たけれど、中国の実験はみたことがないなあ。アベの陰謀ならちょくちょく見たけれどw
— せんけん (@megabi0) February 22, 2019
日本は新期造山帯であり、火山や地震が活発だ。
今回の地震は人工でなく自然要因と私は考えている。
だから常に起きても逃げ道の確保はもちろん、
停電が起きたときの対策をきちんとやっておこう。
電池や懐中電灯、ラジオはもちろん、
家を掃除して最低でも逃げ道を確保しておくのを忘れずに。

地震関係として以下の記事を過去に書いた。
次に自信を学ぶとしたら物理や地学が一番だ。
最後に鳩山由紀夫さん関連といえばこれ。
地学を勉強しているせいか、地震について結構書いていたんだな、自分。
