おはよう。鉄腕DASHを見ていた。今日は島をやっていた。
炭を利用して電気を作る企画をやっていた。
炭を細かい粒子に分けた後、良質な炭を分けるために塩水を利用する塩水選を行った。
塩水はどんな効果をもたらすかについて、恐ろしい事実に気づいた。
塩水選(えんすいせん)とは
良質なもみを見分けるために塩水を使うやり方だ。
一定の濃度に保った塩水にもみ殻を入れて、浮いたもみ殻を捨てる。
浮いたもみ殻は質量が軽く、実の入りが悪いか病気の可能性があるためだ。
水に塩を溶かすと、水より比重の重い塩によって、水の比重が上がる。
参照サイトだと、真水のプールより塩水のほうが体も浮きやすい。
比重とはある物質の密度と、基準となる物質の密度比率を示す。
水の比重は1、油は0.9ほど、塩水は1.1以上だ。
ただもみ殻の質量によって浮くかどうか異なる。
卵がうく塩水選はおよそ1.3ほど。
同じように炭の質量も塩水選によって比重に違いを作り、
塩水よりも想い炭粒子は沈み、軽いと浮く。
参照+画像元:塩水選の方法(PDF)
ゴミから炭へ、炭を電気に変える仕組み
もう一つ。炭を使って電気を起こす仕組みを調べた。
福岡工業大学で島の蓄電池に協力してくれた、田島教授のHPに詳細がある。
ゴミを炭に変えた後、ほぼ上記動画にある原理を使って電池を作れる。
塩水(海水)をしみこませた炭(活性炭)と金属板(ビール缶など)を使って、
イオン化傾向を利用して電子の移動を行い、電池を作る。
イオン化傾向: Na(食塩水)>Mg>Al(アルミホイル)>Zn
イオン化傾向の大きいほうが負極。
ハロゲンは酸化剤になりやすく、イオン化傾向は還元剤になりやすい。あなたが受験生で化学をやるなら、今後の大学入試問題に出るかもしれない。
木炭方面は電池より電気分解で頻出なので、抑えておこう。なお電気分解で発禁と炭素棒は基本同じで、溶液に塩素が入っていたら炭素棒を使う。
白金は塩素と相性が良く、反応してしまうのだ。詳しく学ぶならチャート化学(Amazonへ飛ぶ)がおすすめだ。
鉄腕では質のいい炭を作るため、流木などを基に12時間費やして完成した。
Tverの鉄腕DASH見逃し配信より、上記図を元に活性炭を作る。
活性炭とは普通の炭をより細かく分けて、微細な孔を作り、
孔から様々な化学物質を入れて反応させる炭素材料だ。
鉄腕では電気をためる(Naをしみこませる)ために炭を活性炭へとかえていく。
原理を解説していると、工作として作りたくなるね。
参照:福岡工業大学の田島研究室
公式:DASH島発電計画
画像元:Tver鉄腕DASH(長期計画一気見せSP)
動画で見てて「そうなんだ」しかし
塩水選はDASH島以外、村のコメ作りでももみ殻の選別でやっている。
重たいもみ殻のみを将来のコメとして田んぼに植えていく。
塩水選によるもみ殻選別は普通にDASHで見てた。
しかしだ。今日のDASH島で塩水選を炭粒子の選別でやっており、
ナレーションで塩水選とは何をやるかを語ったとき、私は衝撃を受けた。
「鉄腕でTOKIOらがもみ殻の選定に塩水を使っている」はわかっていた。
「なぜ塩水選を行うか・塩水選を行うメリット」もわかっていた。
浮くもみ、沈むもみを見分けるためだ。
「比重の違いを利用して、浮く・沈むもみを見分ける」は今、初めて知った。
どう表現したらいいのだろう。
映像では知っていたが言葉では知らなかった
#鉄腕DASH 塩水は浮力が大きい。言われてみればそうだ。
でも言葉で説明(定義)してもらうと改めて「当たり前を使いこなせる」ようになる。
学校の教科書でも「塩水は浮力が大きいから、浮くお米と沈むお米に違いが出る」なんて、DASHで見ても習わないから「今まで自分はわからなかった」のだ。— せんけん (@megabi0) February 4, 2024
塩水選なる言葉はもちろん、もみがらが浮くか沈むかの違いは比重(密度の違い)とわからなかった。
密度は質量÷体積で1立方m(cm)における重さ(kg,gなど)だ。
鉄腕のナレーションを通して、私の頭の中に塩水選が言葉ではっきり定義できた。
はっきり定義というべきか、なぜやるのか。塩の重要性は何か。
細かい情報・メリットがわかったというべきか。
恐ろしいと気づいた。動画で塩水選を普通に見ている。
コメを植える季節になったら塩水選をやるのが当たり前になっている。
塩水選を言葉で定義できていなかったため、私は見るだけで素通りしていた。
言葉で定義できない重要語句はもちろん、重要語句がどんなメリットや使い方を担っているのか。
重要語句に付いて回るキーワードや現象が何をもたらすか。
言葉でしっかり押さえていないと「わかっているようで、わかっていない」。
勉強において「わかる」とはどんな状態を示す?
例えば数学の問題を観て、塾講師などが答えと解説を述べる。
10本以上類題を見ているうちに、頭の中で解き方が見えてくるだろう。
では「動画を見ないで、類題を解いてください」言われたとき、
ささっと体が動いてできるかと言えば……できない。
自分の中でしっかり言葉として表現していないためだ。
自分の中に母語でしっかり説明できない。
説明できない現象は自分で使いようがないし、使い方がわからない。
動画を見ていると「できる気」になる。気であって形ではない。
自分の母語で「ここはこうして、あそこはあーして」
しっかり言葉で流れをつかんでいない限り、
いざ「やってみろ」言われたら、すいすいすらすらできない。
鉄腕の面々はスタッフ含め、自分たちで母語で仕組化したうえで、炭から電池を作る作業ができる。
仕組みを見ただけで「やれ」言われても、彼らだって戸惑うしできない。
鉄腕だけが仕事でなく、様々やる仕事があるから。
「母語で仕組化できる状態」を作ったスタッフがいるからこそ、彼らはできる。
スタッフが言語化(母語による仕組化)できないと、
できる気になっただけで実際にやれと言われたらできない。
脳みそだけが「できた」錯覚を起こす。だから怖い。
改めて勉強する意義
勉強は何のために行うか。
当たり前という錯覚を確実に仕組化できる行為だ。
勉強しなければ脳みそがどんどん情報をを取り入れて、
「こんなもん楽勝だ、できる。なんであいつらはできないんだ」
やってもいないのに脳内だけでシミュレーションを行い、
いざという時ほとんどできなくて「できない/わからない」になる。
脳内では「できる」行為を実際にできるため、勉強をやる。
当たり前の怖さを番組知ってつかんだよ。