おはよう、しゃしゃ。
人体をもう少し詳しく美しく描きたいと思ったので、
視覚デザイン研究所の美術解剖図を通し、学び直している。
私が持っている美術解剖図には「性行為(18未満)」が乗っていない。
18未満部分の解剖図があれば、正常や馬乗りや後ろなど、
じっくり力を入れて描きたい表現ができるのに……。
ないのだろうか?
性表現(18禁)は医療系解剖図が一番
性表現に関する解剖図は普通の美術解剖図にない。
美術解剖図でも裸を描いてくれているにはありがたいが、
性表現で最も重視すべき部分「鍵と鍵穴(たとえ)」、
そして「鍵の挿入(たとえ)」は美術解剖図にはない。
中でも一番知りたい部分が「会陰(えいん)」だ。
(会陰とは赤ちゃんが生まれる部分を間近で捉えるところ)
ネットで調べたら出てくるものの、
より詳しい描写はなかなか出てこない。
18未満画像や動画を念入りに調べても、
「表面(肉体・肌)」しか観察できず「内部(筋肉や骨)」がわからない。
最も知りたい会陰部分を詳細に描写した解剖図は、
「美術系」になく「医療系」解剖図にある。
医療系解剖図のデメリットは値段が美術解剖図よりもかかる。
アマゾン中古や古本屋で見つかれば、よいかもしれぬ。
上記本(アマゾン):グレイ解剖学 原著第3版 電子書籍(日本語版・英語版)付
グレイ解剖学「アトラス」が一番いい
医療系解剖図の本を念入りに数冊調べた結果、
「イラスト」として描くなら最も役に立つ教材がグレイ解剖学だ。
グレイ解剖学は表紙が青の教科書と、
アトラス(画集)という表紙が赤に分かれている。
イラストを描くためにお勧めする教材がアトラス。
アトラスはイラストでの解説に力を入れ、
青色(教科書)に比べて言語による記述が少ない。
グレイ解剖学は会陰一つをとっても、
筋肉や神経はもちろん、肌をすかせた状態で骨の描写、
肌をすかせた状態で筋肉の描写といったところが良かった。
肌の断面図描写がとても参考になり、
正常や馬乗りの大きな勉強になると確信したよ。
なお、グレイ解剖学(教科書)はアトラスを買わなくても、
教科書そのものが画集にもなっているそうだ。
金額だとアトラスのほうが教科書よりも安いよ。
たいていは美術解剖図で十分
性行為以外の部分を描く、ヌードを描くなら美術用の解剖図で十分だ。
美術解剖図の大半は筋肉や骨に対し「イラスト」を用いている。
私が持っている視覚デザインの美術解剖図は白黒だ。
できるならカラーものがわかりやすい。
白黒でも「大まかなイメージ」がわかればよい。
基本は「相性」だ。自分はこれがいいなあ~思ったら選ぼう。
私は視覚デザイン系を揃えたかったから、
美術解剖図も視覚デザインになっただけ。
みみずく美術解剖図はグレースケールで描かれている。
私が持つ美術解剖図:美術解剖図ノート (みみずく・アートシリーズ)
私が持っている美術解剖図は白黒なので、カラーならこちら。
目で覚える美術解剖図
初めて美術解剖図を読むなら、効率的な学習法も載っているよ。
人体の構造はもちろん、どうやって学べばいいか。
初めて手を出すなら、こちらを手に取ってみよう。
テキストをなるべく声に出して読みながら、
当てはまる部位を描き、体に叩き込んでおこう。
手が勝手に「この部分はここで、こう動く」
判断するまで、部位を描くといいよ。
アマゾン:目で覚える美術解剖学
アーティストのための美術解剖学
アマゾンだと、中身の一部を読める。
イラストはもちろん、筋肉と骨の動きもあるからわかりやすい。
鉛筆と紙を用いて、徹底的に名称や筋肉を描く。
書いている言葉は声に出すのもいい。
より身近に筋肉や骨を意識できるからね。
授業を受ける感覚で読もう。部位を学んだあとにどう描くか。
アドバイスや知的好奇心をくすぐるコラムがあって楽しいよ。
アマゾン:アーティストのための美術解剖学
楽天:アーティストのための美術解剖学 デッサン・漫画・アニメーション・彫刻など、人体表現、生体観察をするすべての人に/ヴァレリー・L・ウィンスロゥ/宮永美知代
シェパードの人体ポーズと美術解剖学
体表解剖学の解説を声に出して読みながら覚えるテキストだ。
声に出しながら体表解剖学の項目を読む。
何度か読んだら、声に出しながら「当てはまる部位」を触れる。
あるいは当てはまる部位を描く。
キーワードを覚えつつ、体の部位や役割も覚えられる。
自分の体を動かしながら、陰影もきちんと見ていこう。
音読できる美術解剖図として、
筋肉や骨の名称と役割を体に叩き込むなら、読んだうえで使った方がいい。
アマゾン:シェパードの人体ポーズと美術解剖学
モーションを描くための美術解剖学
動きに焦点を絞った美術解剖学だ。
人間が腕を使う、指を使う、体を使う際、筋肉はどう働いているのか。
体を曲げる時、どんな表現を行うのか?
動きをとらえたイラストに焦点を絞りたい。
バトルなど動きを中心とした漫画を描くならこちらが良い。
18未満も「動き」が主体になるから学んでおくといい。
アマゾン:モーションを描くための美術解剖学
楽天:モーションを描くための美術解剖学 関節、筋肉の繊細な動きを理解し、デッサン・漫画・アニメーション・彫刻、生体観察に活かす/ヴァレリー・L・ウィンスロゥ/宮永美知代
スカルプター(彫刻家)のための美術解剖学
イラストというよりは彫刻家向けの美術解剖図だ。
範囲を広げると3Dを作るために役立つと考えている。
イラストとの違いは自分で掘り当てるところ、仏像を作る感覚だ。
私は絵を描くとき、わざわざ掘るイメージを浮かべない。
前にイラスト系の雑誌(デザインノート?)で漫画家矢吹健太郎さんが、
女性を描くときは彫刻のごとく掘り当てると述べていた。
描くというよりは掘る(発掘)感覚だ。
イラストだけでなく3Dも考えているなら手にしよう。
感動したソッカの美術解剖学ノート
感動した美術解剖学ノートがある。
韓国人のソッカさんが書いた美術解剖学ノートであり、
人体に関する雑学がわかりやすくとっつきやすく面白い。
人間の筋肉や骨って、こんなに語るテーマがあるんだ。
多岐にわたる人体解剖雑学に感動したよ。
なぜこの筋肉は重要か、なかったらどうなるのか?
理屈をつけて語るから、人体を描くとき理論を浮かべながら描ける。
詳細はこちらで書いているから、ぜひ読んでほしい。
性行為表現を除く人体解剖学をまず買うなら、どれがいい?
尋ねられたら私はソッカさんの美術解剖学ノートを進める。
美術解剖図が必要なとき
初めから美術解剖図は必要ないと思う。
初めのうちは適当でいい。描きたいから描くでいい。
ある日、自分で限界に気づく。
「このままじゃ成長できない」
私を含む、誰かに言われて手を出すのもいいけれど、
「今の自分に限界を感じるなあ……」
自分の心から「成長したい」願望がない限り、手を出さないほういい。
本当に必要な時ほど、何をしたらいいかわかるから。
(今、記事を読んでいるのもその一つ)
美術解剖図の勉強法(暗記)って?
美術解剖図の勉強はとにもかくにも模写。
頭で考えるのでなくまずは手を動かす。
暗記はしなくてもいい。体に覚えさせるため何度も描く。
描く際、美術解剖図の本を読まないで、体の記憶でどこまで描けるか?
自分にテストをしながらやってみる。
後はヌードや〇〇画像とグーグルで検索し、出てきた人体画像を模写するといい。
人体画像を模写するとき、一度の模写で終えるのでなく、
最低でも7回くらいは同じものを描いたほうがいい。
3回以上同じものを模写するうち、仕組みが少しずつ分かる。
わからない部分を美術解剖図や絵の教科書を用いて、
いろいろ研究してみるのが良いと考えているよ。
最初にイラストを描き、足りない部分を見つけ、調べ、模写する方法をすすめる。
記憶しなくても「すらすら」出てくるのが理想なので、
1日30分ほど費やして、人体を描いてみよう。
人体を描くのになれてきたら、より大胆な構図をこちらの本を通し、
勉強して面白いイラストを作りあげていこう。
美術解剖学をやってから手を出すと、手助けになるよ。
絵のスランプを克服するための方法
どんな分野でも必ずスランプ–マンネリを生じ、伸び悩む時期が必ずやってくる。
マンネリかつスランプとは「現在あなたは中途半端な状態」を示す。
対策は一つ、初心に帰る。
今まで学んだ事柄をすべて忘れ去り、はじめからやり直していく。
イラストの場合なら美術解剖図に乗っている項目をはじめ、
モデルやコラムについてもノートに書き込んでいく。
はじめと違って、あなたの脳に基本が入っている。
基本を再確認するとともに、抜け落ちている基本を拾い集め、
より人間の構造を把握し、新たなイラストへ挑戦できる。
マンネリは初心に帰る大きなチャンスだ。
こちらでは実際に私が克服した方法を書いているので、参考にしてもらいたい。
自分の絵が評価されないときと思ったら
もう一つ、イラストを描いていると「評価」が気になる。
できるなら「へたくそ」など心を傷つける評価はいただきたくない。
ひとりでも多くの人から「うまい、すばらしい」といった評価をもらいたい。
私もイラストを描いていると第三者からいろいろ言われる。
第三者の評価は気にしていい部分としなくていい部分がある。
まず気にしなくていい評価は罵倒だ。
言葉に「飛躍のヒント」がない場合は「罵詈雑言」として処理する。
一方検討に値する批判は意見だ。
上記絵を見て「ちょっと人間離れしている、気持ち悪い」とコメントをいただいた。
「人間離れか……自分はそこを目指しているのか」や、
「気持ち悪い、か、そこを目指してみようか」など、
今後の世界観作りの参考としてとらえればいい。
参考なので取り入れるも省くもあなたの自由。
評価についてはこちらで詳しく書いている。
お互い頑張っていこう。