
※ 画像を拡大して「毛の流れ」に注目しよう
おはよう、しゃしゃ。昨日本屋で芸術コーナーに足を運んだ時、
江戸の絵師「伊藤若冲(じゃくちゅう)」特集をやっていたんだ。
彼が描いた虎屋クジャクなどを見ると、
「絵師は細かさで明暗が分かれるのだな」悟ったよ。
虎の絵から見える筆遣い

伊藤若冲の絵として有名な猛虎図。
浮世絵でよく見るような顔つきの虎が、
ぺろっと自分の足を舐めている姿が愛嬌ある。
猛虎図の拡大写真を見てほしい。
虎の毛を一つずつ、規則正しい方向に沿って描いているのだ。
集中線を規則正しく描く。とても大変だ。
絵を描くと、規則正しく描くには時間と神経を要する。
ちょっとでも集中が乱れると、毛が変な方向に走る。
神様は細部に宿るといわれるけれど、
「毛穴一つもこだわって描く部分」こそ、
プロの絵師になる近道なのかなあ~と考えた。
なお、虎のほかにも細かい筆遣いの追求はいっぱいある。
「自分の絵、昨日よりはうまくなりたいなあ」
考えているなら、読んでほしい。
Amazon:若冲への招待
関連:ルノワールの絵にも表れる筆遣い

若冲の「細かい筆遣い」を見たとき、西洋の画家ルノワールを思い出した。
上記の絵は「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢」で、
8歳の女の子がモデルとなっている。

上記図はクリップスタジオについているHSVカラーサークルだ。
これを見ながら、イレーヌお嬢さんを見てほしい。
髪の毛と背景の色対比に加え、髪の毛を一本ずつ、
細かい筆で描いているのだ(拡大しないとわからない)
髪の毛を細かく描いているという部分こそ、
私にとって「こだわりたいなあ」思っているんだ。
色だけで見ると「光の三原色(赤青緑、いわゆるRGB)」を使い、
髪の毛は赤系、スカートは青系、背景は緑と分けられている。
色々な道具を用いて絵を見ると、とても面白く感じるよ。
細かい部分の追求が上達への近道
若冲ミラクルワールド特別編OP
智くんが目を輝かせながら若冲の画に感動している姿とSong for meが相まって本当に素敵!「1人でも多くの人に若冲の魅力を知ってもらいたい」という強い思いが伝わってくる。#大野智 pic.twitter.com/SxF9BxqCPU
— さとっぷ (@SnowRabbit2863) 2016年7月3日
日本で職人に敬意を抱いている事情として、
「職人は物事の細かい部分をこれでもかと追及している」
部分にあると考えている。
どれだけ一つの対象(仕事)に対し、
細かい目線で語り、サービスとして提供できるか。
「細かい目線」は人が教えるようなものでなく、
自分で研究し、追及しなければならない。
どこを追及するかで、個性が生まれる。
伊藤若冲は毛の細かさに「美しさ」を感じる。
私はどの部分に対して「こだわり」を持ったら良いのだろう。
今描いている絵などについて、考えてしまったよ。
おまけ:絵師と画家の違い
若冲は絵師と呼ばれている。画家ではないようだ。
画家と絵師の違いは何だろう?
調べると、絵師は依頼を受けて絵を描くこと。
画家は自発的な理由で命を表現する行為なんだとさ。
