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※ ミーア | Kuroonehalf [pixiv] モンスター娘のいる日常から蛇女ことミーア。
ども、しゃしゃ。
先日、ある記事に「小説的思考法」という本を紹介した。
小説において「物語」以外の言葉について、
作家がどんな「演出」を加えているか?
分析した本がとても面白く、小説家になろうなどで使っている。
ところで、先日やっと雨月物語(上田秋成著)を購入。
すると「文体」の違いに気づかされたんだ。
古文と漢文(書き下し文)

菊花の約(ちぎり)と蛇性の婬他において、文体が明らかに違う。
菊花は「学者」が主役であり、文中に孟子や論語を引用して会話をする。
学者を演出するためか、文体が漢文の書き下し文だ。
他、中国の古典も引用して、自分の論を押し付けている。
一方、蛇性の婬は漢文の書き下し文のような文体でなく、
当時の文体を使いこなし、書いている。
声に出して読むと、菊花は男らしく規律正しいさまを、
蛇性他はあいまいで感情を表に出す印象を抱いた。
雨月物語を通し、地の文がすでに「語り手の特徴」を描いているとは、
私にとってとても勉強になった。
なぜ雨月物語に手を出したのか

雨月物語を読みたいなあと強く抱いたのは、
谷崎潤一郎さんの文章読本を読み、上田秋成をほめていた。
無駄を省きつつ流れとして読みやすく、
(半面、長々文章が続くので、黙読だと疲れる)
読者の理解力にゆだねているから。

上田秋成が書いた蛇性の婬はホラー漫画で読んでいた。
それで「原文はどれだけ怖いのか」を知りたく、手を出した。
黙読だと、数ページで放り投げてしまうのだけど、
声に出すと、読み応えがあって面白い。
原文(今でいう古文)を読むとき、意味は理解できなくていい。
ただ声に出して読む。古文でも大体わかる部分もある。
そこらをつなぎ合わせていけば、何とか読める。
例:家は外より荒れまさりけり(家は外より荒れていた)
受験勉強のような正確な翻訳など心がけなくても、
大雑把に「言いたいこと」がわかればよい。
年号とかその当時の文化に関する道具も出て来るけれど、
それらはすべてイメージを思い浮かべる必要などない。
口語訳もあるので、内容をさっと理解した後に読むのもよし。
私は口語訳ばびっしり詰まって、読む気がしなかった。
なので、はじめから原文を音読しているよ。
