
ども、しゃしゃ。
久しぶりに「これはすげえ」というイラストに出会った。
イラストというよりは書道とイラストの融合だけど、
まさか名前や漢字ひらがなを予想もしない形で、
イラストとして機能させるとは思ってもいなかった。
書道アーディスト原愛梨さんの「愛」という作品だ。
書店の芸術コーナーにいったとき、
ふとでかでかと本棚に置かれたので興味本位で読んでみた。
よくこんな発想ができるものだ。
原愛梨のやり方って?
初めに上記動画を再生してほしい。作品が始まる8分から始めている。
華奢な手、筆圧や筆の強弱微調整、一筆書き状態で絵の中に漢字をしみこませる。
集中線を筆で描いているだと……恐ろしい。
漢字といっても人名だけど、変な位置にないのでわかりやすい。
漢字をしみこませられない部分はイラストにて表現し、
人体内部の印影をなるべく漢字で済ませる。
大部分は漢字を入れて、どうしても代入できぬところはイラストで補う。
メイキング映像を見て「なるほど」と思った。
メイキングを見る前に「自分もやってみたい」と思った。

早速やってみたが……やっぱりイラストとの融合であり、
原さんの通りにはやらなかった……ってか現時点では無理。
次はやってみたいと思っている。ただものすごく頭を使う。
どうやって人間に漢字をしみこませたらいいのか。
ヒントは原さんの動画メインキングにあった。
すごく面白い。
なぜこの芸風に至ったのか?
原さんはどういう経緯で文字を絵という形で表したのか。
イラストの中に文字をしみこませる作品を思いついたのか。
原さんのインタビューがあった。
どうも勉強は苦手で漢字の読めない書道家として有名だそうだ。
「そんな漢字ねえよ」とYOUTUBEで生放送をして漢字を描いているとき、
視聴者から温かいツッコミも届くんだと。
漢字を間違えて、結果とした新しい漢字を創ってしまう。
新しい漢字を創るところが芸術家だね。
参照:“努力の積み重ねがあったから立ち直れた”書道家タレント・原愛梨の「挫折した経験が生んだ夢への覚悟」
インスタ:原愛梨
書道家×ピアニスト
解説写真です🇯🇵✍️
Darvish Yu ✨ pic.twitter.com/rkPyFkjYr6— 原 愛梨 -書道アーティスト (@ainooooto) September 5, 2020
続いて原さんの生い立ちが気になった。
俗にいうトレンドサイトによると2歳から書道を始めた。
くわえてピアノも2歳から弾いており、かなりの実力者だった。
他にも劇団や合唱、水泳などもこなしており、高校教師免許も取っている。
気になった部分がピアノだ。
ピアノも書道も手先のコントロールが正確かつ微細でないと機能しない。
原さんの習字イラスト動画を見ていると、
いかに手首に力を入れる、抜いているかがわかる。
また筆の角度を細かく変えているのもわかる。
私も筆を使って文字やイラストを描くところがあるので、
微妙な筆の使い方は勉強になる。
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今日のヒーロー#書道アート 🖌
【#千賀滉大 投手】!
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8回無失点13奪三振✨✨
貫禄のあるピッチングでした!!!
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最後の157キロは流石です…
色んな苦しいことはあると思うけど
応援し続けます。🌸
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今回は写真と並べたアートに挑戦🖌
ㅤ#sbhawks #たかほー pic.twitter.com/POhyU8JQ4Q— 原 愛梨 -書道アーティスト (@ainooooto) September 8, 2020
インタビューによると、
原さんは小学校のころから書道できるタレントを目指した。
書道教室では朝5時から夕方5時と平均12時間打ち込んでいた。
先生がほめて伸ばすタイプであり、
原さんも褒められると嬉しいタイプだったため、
まさに芸は身どころか将来の活路になるだ。
一方で高校生の全国大会で全く文字を描けず、
書道を辞めたいと心から思った時期があった。
楽しいだけではやっていけない領域にたどり着いたとみている。
いかにして立ち直ったのか。
原が語る書道の面白さ
インタビューによると書道の面白さについて、
書道って正解がないので、ゼロから自分で生み出す感じが楽しいんです。
例えば風景を見てそこから思い浮かぶ言葉とか、ダンスを見ながらその動きを線にしたら、どんな文字になるかな……とか。“線の遊び”のような感覚で。
引用元:https://magazine.showroom-live.com/interview/3261
基本「自由」でいいんだよ。正解なんて誰も知らないんだから。
むしろ正解のないまま進む状態こそ独自の価値が生まれるのでは。
私は受け取った。
さて原さんが高校時代に挫折した際、いかにして立ち直ったのか。
先ほど引用した部分にもがっつり絡むので、書いておきたい。
原さんの母
「“結果”だけじゃなくて、あなたには“経験”がついてきているはずだから大丈夫」原さんの恩師
「お金や物は盗まれても、身に着けた技術や腕は誰にも盗まれないんだから、一生磨いていきなさい」引用元:https://magazine.showroom-live.com/interview/3261
原さんに必要だった言葉は「自信の客観視」だった。
関連としてドラゴン桜漫画一期で桜木が水野と矢島に対して、
二人とも自信がなくなりかけている秋ごろ、桜木は言った。
「お前たちは伸びている」
二人を常に見ていた人だからこそ、
本人には全く分からない評価をいただき、驚きと自信を取り戻すに至った。
あれだけ腕を磨いた、毎日やった。
しかし「通用しないものがある」と分かった。
今までは人に褒められるのが好き、楽しいからやっていたが、
楽しいだけではやっていけなくなった。
だからこそ別の道から楽しいを見出した。
見出すためにはまず、自分の蓄積を自分で認めるところから、
認めるためには最も彼女を見ていた人物らから、
「君の腕は一つの失敗でもろく崩れるようなものではない」
挫折したからこそ、最も彼女に響く言葉だった。
現在の自由な書道イラストの秘密が少しわかったよ。
そして自分を過小評価しちゃいかんと改めて悟った。
自分の蓄積は必ず誰かが見ているんだ。
最低でもお天道様、未来と過去の自分自身が。
間違ってもいいからやってみる

私が読んだ理由の一つは「実践」にほかならぬ。
といっても原さんは蓄積があるからパパパっとできるが、
私は蓄積などなきに等しいので、少しずつやるしかない。
もう一度画像を載せる。

まずは初音ミクを題材に習字をしみこませてみた。
色々入れすぎて何が何だかわからなくなったw
漢字だけを入れればよかったのかもしれぬ。
最も漢字だけで初音ミクを描くのは、今の自分には無理だ。

翌日になって挑んでみたよ。どうだろうw
原さんの書道を見ていると、名前は上から下に入れる。
ぐたぐちゃに入れないよう気を付ける。
一定のルールはあるんだね。
文字の入れ方について考えさせられ、とても楽しかった。
「イラストと同化する文字を堪能したい」
ならぜひ手に取って読んでほしい。
アマゾン:書道アーティスト 原 愛梨 愛
書道の深さを知ったよ。
