おはよう、しゃしゃ。
イラストを描いているとき、ふと気ついた。
特にR-18系ならどこを見るか、書くまでもない(笑)
そこで気がついた。
絵にパレートの法則は通用するのか?
パレートの法則(2:8)とは何か?
2割の要素が全体の8割を生み出すというばらつきで、
過去にこちらの記事で簡単に書いているよ。
簡単な例として、私はアフィリエイトを行っている。
アマゾンで100個の商品を紹介した。
すると100あるうち、10から20の商品がお買い上げされている。
残り80はお買い上げされていない。
商品が打ち出す趣旨に必要性を感じても、欲求性は抱かない。
(趣旨:コンセプト 必要性:ニーズ 欲求性:ウォンツ)
下記参照によると、2割の部分には力を入れる。
セールスマンを雇って営業をかける、お客様を徹底して支援していく。
8割はメールマガジンや電話を通して、
コミュニケーションを図り、2割へ育てていく。
パレートの法則を意識して仕事を行うと、
自分の中で「2割の顧客」と「8割の顧客」を区別し、
それぞれ別の視点から戦略を立てられるね。
自分の絵を見て気づいた「くどさ」の正体

過去に自分が書いた絵を見ていると、
思ったんだ。
全て2割(強調)を目指してしまい、8割(補助)を考えなかった結果、
かえってくどくなっただけじゃないか?

例えば日本国旗がある。白と赤のみだ。
白と赤の部分にいろいろな要素(青丸や黒とのグラデなど)を入れると、
白-赤以外にも鑑賞すべきポイントが現れる。
白-赤に比べるとみるべき点が増える一方、赤の強さが目立ちにくくなる。

HSVを意識してみよう。
まずはH(色合い)から日本国旗をパレートの法則で見ると、
- 2話:赤
- 8割:白
全体で10だから、青や黒を入れると、8割の白がどんどん減る。
S(鮮やかさ)を強調するほど目立つようになり、
下げると白or黒っぽくなっていく。
鮮やかな色がありすぎるとポップな絵柄を感じる一方で、
色合いの主張が強すぎて、くどさも感じる。
V(明暗)を強調すると明るくなる。
結果としてHSVによるアクセントを考えないからこそ、
絵全体にくどさを感じるのではないかと思ったよ。
絵と文章は足し算から引き算

絵におけるパレート法則に気づいた一つのきっかけとして、
小説を編集しているときにあった。
小説を書く際、いくつか流れがあり、
- 自分の想いを適切な言葉へ変える能力
- シーンや演出をガンガン追加していく
- 試作品を変える意思(時にはすべて)
- 書いた文章を削り、印象を出す覚悟
物語を書く上で残酷な決断をせねばならぬ。
今まで書いた文章をすべて消して新しく作り替える
自分の中で「すごい」思った表現を消す
過去の自分を拒む覚悟だ。
編集が最もつらく神経をやられやすい。
編集前までは足し算であり、演出なりシーンなり会話なり、
いろんな要素をガンガン足していく。
編集に至ると、どんどん引いていく。
「これはいい」思うシーンですら全体を見たうえで、
全体の雰囲気にそぐわなければ、遠慮なく削除して必要なものだけを引き出す。
本当に必要な要素にも焦点を向け、不要と感じたら消していく。

なお削除のコツとして
- 全編声に出して文章を読む
- 文章を書いた「狙い」を考える
- 第三者に見せて意見をもらう
黙読でOKを出しても音読するとNG箇所が生まれる。
第三者に見てもらうと、なおいいだろう。
自分でもできる限り編集して余計な部分を削り、
第三者の意見を聞いて、余計と思った箇所を削っていく。
最初は足し算だけど、編集から引き算へ変わる。
文章ですら足し匹だから、絵も同じではないか?
自分は足し算以外、考えていなかったのではないか?
実証:強調部分を分けてみた結果

そこで雑な絵を作り、早速試してみた。
上記画像が大雑把に絵を描いたのみ。
まずは肌を強調(2割の力)させた。

次に髪の毛を強調させた。

次に目を強調させた。

最後はすべての2割を引き出してみた。

完成図としてなら最後のイラストが一番だ。
強調すべき部分とそうでない補助をきちんと分けると、
髪の毛を強調させた画像が最も目立つと感じた。
強調ポイントを決めるには?

- 自分が魅せたいと思った部分
- 自分を第三者とおいて、全体像の次に見るべき部分
性欲を引き出す絵なら言わなくてもわかる。
特に欲のない絵の場合、どこに注目させたいのか?
同時にライバル(ほかの絵師)の絵を見る際、
全体像を見た後「どこを」次は見るか?
自分の行動を振り返ってみるといいかもしれぬ。
絵一つをとっても「ターゲット」が浮かんでくる。
髪の毛を強調させた場合、髪の毛フェチに焦点を当てて絵を描く。
目なら目にこだわりを持つ鑑賞者に焦点を当てる。
髪の毛や目といった部位だけじゃなくてもいい。
色合いや鮮やかさといった別の部分を強調させ、
他はすべて「補助」扱いでもいいだろう。
インスタやツイッターのいいねや訪問数や、
ピクシブのいいねやお気に入り、閲覧数を見ながら、
「自分以外の第三者は自分の絵のどの部分の強調に人気があるのか?」
仮説を立てて強みを引き出していけばいいし、
「自分はここに強いこだわりを持っているから、この部分をもっとよく魅せたい」
徹底的な追及を行って、圧倒的個性を出すのもいい。
できるなら「すべて」に焦点を当てたいけれど、
人は全部より「強調部分」の2割を重視するからね。
絵にパレートの法則を当てはめたうえで、
自分の強みを見づける、気づかせてもらえばいいのでは?
実験を終えて考えたよ。
