
ども、しゃしゃ。
中谷彰宏さんの「教養」に関する本を読んでから、
目の前のもの一つに「自分自身」が試されていると分かった。
教養を持つ人ほど、ある人の些細なしぐさや言動から、
「あ、この人はこういう性格だ」を直感で見抜く。
直感で自分自身の真実を見抜かれるから怖い。
私は書店で自分の生き方に関係ない本を読んだ。
西洋骨董鑑定の教科書だ。手に取って読むと……
西洋骨董鑑定の教科書って?

西洋骨董鑑定の教科書は基本、
西洋骨董鑑定試験のために書き下ろされた本らしい。
作者であるジュディス・ミラーさんはアンティーク・エキスパートと呼ばれ、
アンティークに関するベストセラーを出しているそうだ。
Miller's Antiques Handbook & Price Guide 。
ハードカバーで600ページ……マジか。
金ドル版では1100円程度で入るけれど、
ハードカバーになれば5300円と相応の値段になっている。
600ページも書けるには並大抵の神経ではだめ。
かなり熱を持った人なのだろうと考えているよ。
上記本:Miller's Antiques Handbook & Price Guide 2018-2019 (Millers) (English Edition)
もう一人のジュディス・ミラー

画像元:平和。 | 幽霊駅員 #pixiv
ジュディス・ミラーで検索するとニューヨークタイムスの記者と出た。
2001年のブッシュ大統領時代において、
イラクには大量破壊兵器があると指摘。
ブッシュ側の見解に沿った記事を書いてタイムス内から批判され、
2005年にCIA工作員がメディアに漏れた。
政府の口から誰が彼女に伝えたかを裁判で問われた際、
彼女は証言を拒否し、牢屋に入れられたジャーナリストだ。
ネットではこちらのミラーさんが有名みたいだ。
ミラーといえばカズヒラ・ミラー(メタルギア)だね。
上記イラストだと左にいる人物だ。
まさかメタルギアでリキッドスネークに……
西洋骨董鑑定の教科書にある発見

画像元:西洋骨董鑑定の教科書
私は西洋骨董鑑定者になるつもりがなく、西洋骨董に縁のない人間だ。
西洋骨董鑑定の教科書を読むと、道具一つにストーリーがある。
道具一つに「作り方、こだわり、歴史」がある。
例えばテディ・ベアや椅子、ソファ一つをとっても、
作り手によって微妙な違いがある。
色はもちろん、形や毛などによって差が生じる。
またサンプル画像にはないけれど、
椅子やソファ一つをとっても「作り方、はめ込み方」に違いがある。
職人たちがどのような手法でやったのか?
手法が分かれば当時の歴史もわかり、
単に椅子は座るだけの道具から「職人たちの魂」を伝える史料と変わる。
椅子一つの作成に「たくさんの小話」が詰まっていると、
西洋骨董鑑定の教科書を読んで気づかされた。
読んだおかげで椅子一つにも「物語」がある事実に気づく。
物語とは次の問いかけに答える行為だ。
- 職人たちがどうして「そういう形」にしたのか?
- 王室の椅子一つにどういったこだわりを持ったのか?
- こだわりやデザイン一つにどんな知的労働を強いたのか?
多くの人が「どーでもいい」思っている部分に焦点を当て、
当時の職人たちの想いを読み取り、
現代の人々へ物語という形を使い、すごさを伝える。
西洋骨董鑑定の教科書を読んで、私は学んだよ。
例:私が描いたイラストにある物語

私がイラストを描くのと同じだ。
イラストを描こうと思えば、別に計画書なんていらぬ。
インスピレーションを元に仕上げていけばいいのだから。
計画を練って作っていると、
「自分は何を伝えたいか、どんな世界観を共有したいか?」
いろんな疑問をはじめ、
「今の自分には足りない技術(現時点では描けない何か)」など、
行動を通して需要や必要性が生まれる。
私の想いなど、絵を見る人の大半にとってはどーでもいい。
絵を見る人にとっては簡単な基準、
- かわいいかどうか
- 性的なものを感じるかどうか
- この子たちを脳内に浮かべて妄想遊びをしたいか
鑑賞者にとっての関心ごとを優先し、
作者の思想やメッセージは「ついで」感覚だ。
「ついで」に焦点を当てて、
「このイラストにはこういう見方を持つと面白い!」
伝える役割が鑑定者の仕事だと考えているよ。
なお、伝える役割の基本にある思想が教養だ。
教養はこちらを通して、本質をつかんでほしい。
西洋骨董鑑定をしないけど読んだらどうなる?

西洋骨董鑑定対策はもちろんだけど、
道具一つに「物語」があるという事実を知れば、愛着を抱く。
私は万年筆を使っている。
パイロットカスタムを使っているうち、
だんだん万年筆に対するこだわりや歴史を知りたくなる。
骨董品一つに対し、普通でない見方をする。
結果、道具を作った人たちの努力や歴史など、
普通の人々には全く見えない世界が分かり、
「壮大な物語」に気づき、多くの人を引き込んでいくよ。
引き込むきっかけを肌でつかみたいならぜひ読むべし。
アマゾン:西洋骨董鑑定の教科書
物語を作るヒントとしてぜひ入手し、教養を身に着けていこう。
