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漫画カテナチオ:楽の本質が心に面白いほど突き刺さる

おはよう。
現在ヤングジャンプで連載中のサッカー漫画がある。

森本大輔著「カテナチオ(電子書籍ページへ)だ。
アオアシと同じく現時点では「考えさせるサッカー漫画」となっており、
思考が仕事の私にとって「はまった内容」となっている。

主人公の嵐木(あらき)はセンターバック。
怪しいイタリア人監督に才能を見出され、現在イタリアに渡って、
一つの試練(10本中3つ守備できたら嵐木の勝利)を受けている。

試練を通して嵐木の思考力に磨きがかかっている。
というのも失敗を通して「楽をしている」気づかされるからだ。

楽をしている部分が、私にも大きくひっかかった。

 

カテナチオは戦術用語

wikiによるとカテナチオはイタリア語で「かんぬき」を示し、
同時にサッカーにおける厚い守備×速攻攻撃型の戦術を示す。

上記動画によると、ポイントは守り(1-4-3-2)に人員を割く。
1(ゴール近くの位置)の部分が重要で、自由にディフェンスを行う。

現代では1人の役割をGKが担い、あまり見なくなったという。

カテナチオの意味を知ったところで本題に入る。

 

楽をしているとは

カテナ落ち男楽をするな

※表紙及び上記画像はカテナチオ10話から

1vs1の戦いにおいて、嵐木は守る側だ。
攻める側が嵐木(CB)を抜いてゴールを決める。

失敗を通し「楽をしている」事実に気づかされる。

例えば一発で相手から奪おうと勝負に決めたがしくじった。

苦しい状態に陥るほど、劇的な展開に頼ってしまう。
加えて単純に物事を捉え、複雑に考える自分を捨てる。

苦しい状態だからこそ「まさかの展開」を願う姿勢こそ楽な姿勢であり、
外から見れば思考放棄(or停止)とみなされる。

11話では「一か八かに逃げるな」表現があった。
後、嵐木の首に日本刀が刺さる寸前の心理描写がとてもよかった。

楽をしないために徹底的に一瞬の判断について、
思考を止めて感覚に任せたら、相手を止められるかもしれない。

止めたとしても、嵐木自身が「自分のためにならない」理解している。

https://twitter.com/yj_catenaccio/status/1609380839217041410

思考を止めて「雰囲気・なんとなく」に身をゆだねる選択こそ「楽」であり、
反対に「なんとなく・感覚」を追求していくと、
あらゆる要素で考えなければならず「苦しく」なる。

私たちはある程度考えても答えが出てこない展開について、
思考を放棄して感覚に身をゆだねるか、思考を止める傾向がある。

もちろん思考を止める生き方も一つの正解だ。
考える行為を無理やり止めると、ひらめきが生じるからだ。

初めから思考を止めても意味がない。

考え抜いた末に堂々巡りしたうえで思考を止めるからこそ、
「今までと違う考え方・アイディア」がひらめく。

初めから思考を止める状態は感覚に身をゆだねる展開であり、
「楽をしている」とみなされる。

 

恐れも「楽をしている」からか?

楽をしている

10話14ページ目あたりで「抜かれるのを恐れて」表現がある。

「恐れて」という部分に注目した。
恐れるからこそ前に進む意思を止めてしまう。

結果、ありきたりな道を選んでしまい、間違った道を選んでしまう。

正解は恐れる道であり予測不可能であり、
間違いは「わかっている・予測できる・安心できる」道だが、
間違っているため、本当に求める展開を得られない

人間だれしも未知の選択に恐れを抱くが、
恐れを抱いたからと言って引き返す生き方は楽(=思考停止)にあたる。

敵からすれば「どうぞ、ここを狙ってください」言わんばかりだ。

 

思考の定義と手順

センターバックの本質

カテナチオを基に「考える/思考」手順を見ていこう。

  1. 現状分析
  2. 自問自答

二つを満たして「思考」と言える。

考えるにもまずは現状を見渡さない限り、思考ネタがない。
自問の前にまずは現状をきちんと見る。

きちんと見る際、余計な感情を入れてはいけない。
余計な感情こそ一番難しい。

人間、都合の悪い展開は「見ない・存在しない」ようできているからだ。
現状分析の時点で「自分の都合いい展開」に置き換えてしまっている。

私の場合ならある作品を有料で出したとき、一つも売れなかった。

「読者に見る目がないからだ」といった
「自分は悪くない・余計な感情」をすべて外し
「現時点で購入者は0件」事実のみを抜き出す。

現状を分析して、初めて自問していく。

  • 「今まで自分がしてきた行動は何か?」
  • 「目的につながる行動として、何をやったのか?」
  • 「なぜためらいの気持ちがあるのか?」

自問するほど「自分の逃げている部分」が見えてくる。

くわえて自問してなかなか言葉が出てこないときほど
「きちんと物事を考え、最適化」へ進んでいる証だ。

すっと言葉が出てこない状況こそ最も苦しく、私も時々逃げたくなる。
仕事において思考は作業として楽でも、頭脳としては苦行だ。

肉体の辛さより精神・思考の辛さのほうが、はるかに苦しい。

苦しさから逃げると、誰かのせいにする生き方を送ったり、
日々不満をぐちぐち漏らしながら、何も改善しない日が続く。

 

プログラミングにおける徹底思考

私は現在、Unityを用いてゲームを作っている。
上記ツイート内にある画像はC+によるコードの一部分だ。

ボタンを押したらキャラが動く。飛ぶ、攻撃する。

私たちの「脳内」ではいとも簡単にできるが、
ゲームプログラミングとなると話は変わる。

条件分岐(if~)にそって細かく分けていかなければならぬ。

ゲームを作っていて分岐を考える行為が辛い。
劇的な展開を頼りにあの手この手をやるが、結局思う展開にならぬ。

だからこそ現状(コード)を見渡したうえで、徹底して自問していく。
すると自問を通してひらめきが生じ、ひらめきに沿って試し、
やっと正解にたどり着く。

なおプログラミングでは

  • 移動:横軸速度が0以外
  • ジャンプ:縦軸速度が0以外
  • 攻撃:攻撃真偽が真かつ真→偽に変わるまでの間
  • 停止:移動速度が0かつ攻撃真偽が偽(真なら攻撃が働かない)

思考の先に正解があるかどうかはわからなくても、
放棄してたらたどり着かない条件分岐だ。

 

徹底した思考の先にある仕組みの習得

苦しみながらも思考しぬいた先にある展開が「仕組みの獲得」だ。

仕組みの獲得について、受験勉強が一番例えやすい。

選択問題があったとしよう。
4つの中から1つを選ぶ際、どれを選んでいいかわからないとする。

適当に選んだ答えがあっていたとしよう。

「よかった、あってて」で終わってしまう。
ところが次の試験で類題が出てしまった。

原理がわかっていないので、再びあてずっぽうでとくしかない。
記述問題になると、何から手を付けていいかわからず絶望に至る。

4つの中から一つを選ぶ話、アオアシにもあったな。
栗林のインタビューで、4つの決め手がある中から確実な一つを選ぶ。
確実な一つにも理由があってこそ選ぶと。

勉強における思考放棄はいくつかある。

  • 間違っているのに直視しないで、次の問題を解く
  • ひたすら練習問題をこなす
  • 正解した理由を自分の言葉で説明できない(なんとなく)

間違っていた部分はもちろんだが、正解した部分こそ重要だ。
間違いも正解も大きな理由がある。

正解した際、どういう考えが根底にあって答えにたどり着いたのか
それこそ塾で生徒に教えるような形で説明できないと、
試験で「やっているはずなのにわからない」状態に陥る。

正解をきちんと研究し、自分の言葉で説明できる状態になると、
きちんと思考した状態であり、仕組みを習得できる。

仕組みを習得するからこそ
「この問題では、これを明らかにするため、こういう対応をとる」ができる。

「これを明らかにするため、この問題についてこういう対応をとる」こそ、
全ての仕事で最も求められるか所だ。

嵐木は1体1を通して徹底的に「明らかにするもの」が増えていった。

敵の攻め方、体の使い方、クセ、心理その他もろもろ、
個別の問題について「これを明らかにする」がないと、対策すらとれない。

数学についてはこちらでも語っている。

 

受験や仕事で絶対避けられない思考連続法

勉強の話を書いたので、もう一つ思い出した話を述べる。

「大逆転からの勉強法」にて現代文攻略に面白い記述がある。
早稲田大学を志望する高校生がいた。指導者は彼に伝えた。

「寝ても覚めても現代文の問題(早稲田の国語)について考えなさい」

本では思考連続法と定義している。

問題文も答えるまでの展開、解答例がわかっても、
ひたすら問題を解く、答えにたどり着く流れを振り返る、
さらにコンパクトな記述を心がけたり、情報を入れたり抜いたり……

思考連続法を行う利点は潜在意識にある。
潜在意識を目覚めさせて、徹底的なパターンを作り、
例外があっても即座に対応できるよう、自分を変える。

https://twitter.com/yj_catenaccio/status/1615969368302813184

嵐木も問題(相手FWの攻撃を防ぐ)を通し、徹底的に考えている。
一つ答えが見つかっても、考え続けていく。

勉強はもちろんサッカー脳、仕事脳など、
今、あなたがかかわっている何かを劇的に上昇させる際、
寝ても覚めても考え続ける連続思考がカギとなる。

ちなみに現代文他の成績を上げるときに一番重要な事実は、
正解を知ったときに訪れる安心や気づきでない

問題を考え続けているときに生じるじれったさ、
不安、はがゆさ、苦痛、徹底的な分解など、
答えにたどり着く及び知る前の思考追求にある。

追求するまでの数日、数か月が本当につらい。
なお上記本に関し、詳しく書いてある。

 

決着時の演出が素晴らしい

カテナチオ12話

カテナチオ12話でやっと敵との決着がついた。

最初、嵐木は敵との闘いでボールをとると思った。
すると、嵐木が滑るアクシデントが生じた。

敵はラッキーと心の中で思い、確実にゴールできる場所まで走った。
これこそ嵐木が待ち望んでいた展開だった。

嵐木は9戦のうちに敵の思考+行動パターンを分析していた。
負けも相手を分析する上で必要なデータであり、
同時に負けながらも相手に心理的油断を誘った。

嵐木、ここで終わるのか…

最後に勝つとは思っていたが、滑る事故があったとき、びっくりしたよ。
事故が相手に優位性という名の心理油断を誘う手口であり、
敵は見事に優位性を保ち、警戒を怠った。

守側は相手がゴールポストにボールを入れるまで、思考を止めてはならぬ。
攻撃側はボールを放つまで、守備を警戒しなければならない。

魅せ方(カタルシス)が本当にうまいと思ったよ。

 

カテナチオvsアオアシ

カテナチオもアオアシも「考える」サッカー漫画だ。
センターバックで言えばヤングチャンピオンで連載しているC.Bも当てはまる。

アオアシについてはこちらを読んでほしい。

司令塔として覚醒するまで、徹底的に考え抜いた。
失敗もしたし、恥もかいたし、仲間に支えられた

考え抜くばかりでは司令塔になれぬ。
阿久津や監督のアドバイスなどを元に状況分析(=思考)を行い、
さらには敵の動きにヒントを得て、司令塔として覚醒した。

周りから見れば、アシトは感覚で動いているだろう。
確かに感覚で動いているときもあるが、必ず理論が追い付く

カテナチオで嵐木はただのセンターバックなのか、
司令塔かつセンターバックになるのかはわからぬ。

どちらも考え続けるからこそ、
読み手の私も「徹底して考える」癖がつき、面白い。

癖だけではないな。

「彼らだって考え抜いているんだ、自分も考え抜かないでどーする」

漫画のキャラとはいえ「隠れた仲間意識」を持っている。

 

質のいい思考をしたいなら


 「少しでも質のいい思考、本質を突いたうえで、
将来の自分・チームにつながるための展開を導きたい」

思うなら自問が必要だ。ただ自問といっても言葉がすぐ出てくるわけでない。
そばに専門の教材(書籍など)を置いたうえで自問すると、
少しずつ質のいい思考、わずかなスキすら逃さぬ言葉が出てくる。

カテナチオはサッカーだ。サッカーにおける思考追求として、
やはりサッカーでの戦略を掘り下げた本がいい。

ただ読むのでなく「自分が●●の監督なら」監督視点、
及び司令塔視点、ポジション視点で読んでいき、
脳内でシミュレーションを行うと、質のいい気づきを得られる。

質のいい気づきをすぐさまメモに取り、実践していくと何かしらの気づきを得られる。

カテナチオでも監督が述べている。

「楽をするな」

自分の甘い期待を先回りして自分でつぶし、
一つずつあの手この手を紙に書くと、様々ン戦術が出てくる。

アマゾン:サッカーシステム大全

楽天:サッカーシステム大全 [ 岩政大樹 ]

ほかにもあなたが関心ある分野にて、一冊本をとって考察するといい。

私は最近、こんな本を読んで衝撃を受けた。

働いたら負け、働かないでどうやってお金を得るの?
誰かの寄生虫になって生きるつもりなの?

答えは別のところにある。
この作者も徹底的に仕事とお金を考え抜いたばかりか、
仕事での気づきなどを基に「働いたら負け」理論を編み出した。

作業は簡単でも、追及は苦痛だ。
気になったらぜひ読んでみてほしい。

どんな世界・仕事も全ては「楽できない分野」が存在し、
劇的な期待に頼った瞬間、思考放棄とみなされ、きつい現実が待っている。

受験生は入試も近い。劇的な展開よりも、
一つずつ自分の手で劇的な展開を潰し、言語化して確実な仕組みへとかえていこう。

 

記事の内容の具体的詳細が収められている2巻

今回の記事を丸ごと収録した部分が2巻に乗っている。
楽の部分をよく読み、自分への戒めとしたい。

 アマゾン:カテナチオ

3巻はチーム内の現状を取り上げている。どうなることやら。

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Writer軽い自己紹介

ティラノスクリプトや小説家になろう、ピクシブ他で物語を書きながら、 「私が気になった事件」の裏側を作家の視点で書いているおっさん。

プロフィール画像は自画像でなく、Megabe-0ブログのマスコット、めがびちゃん。

 

雷が苦手で、光を見ると頭が固まる(元から固い)。 月初めは墓参りと神社参拝を行い、賽銭箱へ1万円を入れた際、とても気持ちがすっきりした。

 

■ 簡単な自分史 ■

0歳:釧路のある病院で生まれる。暇さえあれば母乳を吸って、ご飯を4膳食べても体重が落ちるほど、母のダイエットにものすごく貢献したらしい

 

3歳:行方不明になり、全裸で海を泳ごうとしたところ、いとこのお姉さんに発見され、この世へ留まる

 

8歳:自分のお金でおもちゃのカードを初めて買い、経済を知る。なぜか父親に怒られ、家出するがすぐに見つかる。

 

12歳:学校で給食委員長になる。委員長として初めて全校生徒の前にて演説する際、原稿用紙を忘れてアドリブで笑いを誘いながらも何とかやり過ごし、多くの生徒に名前と顔を覚えてもらう。また、運動会の騎馬戦では変なアドリブを行い、多くの笑いを誘った。

 

18歳:初めて好きな人ができたけれど、告白が恥ずかしくてついにできず、別れたことを今でも根に持っている(妻となる人にははっきり言えてよかった)

 

21歳:大学在学中、アルバイトを始める。人手不足かつとても忙しい日々を過ごしながら「どうせなら自分から楽しいことをしていきたいなあ⇒起業って選択肢があるのか」働き方の選択肢を見つける

 

27歳:自分で作った会社がうまくいかず、一度たたんで都落ち。実家でとことん自分を責める日が続く。「何をやっても駄目だな、お前は」など。自分を責めても自殺ができず、体中から毒素があふれ出て苦しい日々を送る。寝るのも怖かった日々。

 

28歳:「このままじゃいけない」決心を決め、小学校からの勉強をやり直す。高校の勉強で躓きながらも、学び直すうちに「自分は何もわかっていなかったんだなあ」大切な教えに気づかされる。 加えて、小説やイラストなど「今までの自分が手を出さなかった分野」に手を伸ばしてみた。

 

29歳:「定義」と「自己肯定」こそが生き方を決めると気づかされ、不安な日々が起きても、心が強くなったと感じる。でも子供の誘惑にはめっぽう弱くなる。

 

35歳:人生初の交通事故(物損)に出会う。冬道の運転で車を上下に大回転(スピンではない)を体型氏、何とか命を取り留め、なぜ生きているのかわからない状態に陥る。

自分の生き方はすべて自分が握っている。わずかな瞬間にしか現れない「自分の真実」を表に引きずり出し、ピンチからチャンスを生み出す発想や視点をブログやメルマガ他で提供中。