おはよう!
先ほどウルトラマントリガー最終回(25話)が終わった。
色々思ったことを書く。
脚本家や監督、ファンには不愉快と感じる部分もあるだろう。
先に謝っておきます。ごめんなさい。
私もクリエイターであり、ゲーム脚本を書いている。
脚本=物語作りの勉強として気づいた点を書いていくよ。
批判は自分のためにあるのだから。
公式サイト:ウルトラマントリガーHP
ウルトラマントリガーのコンセプト
最終話ご視聴いただき、ありがとうございました。
半年間「ウルトラマントリガー」を応援して、愛してくださりありがとうございました。
幸せな半年間でした。
作品に参加できた事を誇りに思います。
次はエピソードZで!!!!#ウルトラマントリガー#ヒジリアキト#スマイルスマイル pic.twitter.com/e7jgRSXqPF— 金子隼也 Shunya Kaneko official (@shunya__kaneko) January 22, 2022
ウルトラマントリガーの正式名称は
「ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA」だ。
キャッチコピーは「超古代の光を繋ぐ新時代の巨人伝説」
色々インタビューを読んでいくと、単にティガを作り直すor続編でない。
ティガの要素を抜き出したうえで新しく作り直した話だ。
長野博さん演じるマナカダイゴ(ティガ)も来てほしかった……
思ったけど、ダイゴが来るとコンセプトが崩れてしまうのかもしれぬ。
ウルトラマンティガに出た敵キリエロイドが現れた際、
会長の想いという形でティガも出た。
いつか劇場版で共演してくれるはず。
ティガの続編でもリメイクでもないが、
「番外編」という形としてシズマ会長がいる。
会長はティガ次元からトリガー次元に来た人であり、
ティガとトリガーをつなげる仲介者だ。
仲介設定は「うまい(=自分の物語作成にも使いたい)」と思っているよ。
嫉妬女なくしてトリガーなし
「嫉妬女(カルミラ)に振り回される面々」
もちろんほかの要素もあるけど、カルミラの嫉妬と怨念が一番目立った。
そもそもカルミラがトリガーに執着していなければ、
トリガー誕生はもちろん、ケンゴも目覚めなかった。
現実でもマイメロママの一言(アニメ)に激怒し、
サンリオグッズを販売停止に追い込むすごさと言ったら……
トリガーは元々悪の存在であり、
同じく悪のカルミラ、ダーゴン、ヒュドラムと手を組んで、あちこちで暴れていた。
マナカケンゴが現れてトリガーが光落ちし、
カルミラにとっては彼氏がケンゴに寝取られたうえ、
光落ちまでされて、ほぼすべてを奪われてしまった。
カルミラは最初トリガーに執着していたが、
ケンゴの存在を知ると対象をケンゴに変えた。
最後まで恨みつらみ憎しみを自覚したカルミラが、
トリガーと戦いあった末にどんな展開で幕を閉じるのか?

本編最終回25話:21分ごろから
最終回ではケンゴの大きな心によって、
カルミラの気持ちにも安堵感が生じ、ゆっくりと昇天した。
大きな心とは
「自分は光、人間、そして闇である。闇(カルミラ含む)もまた受け入れる」
嫉妬から怒りと憎しみでトリガー+ケンゴをぼこぼこにした悪女を、
ケンゴは「赦す」うえで悪女を受け入れ、カルミラは救われた。
ヒュドラムはカルミラらを裏切ったうえ、
残酷で卑怯な行動ばかりをとり、カルミラにやられた。
ダーゴンは武人っぷりを発揮し、
視聴者にとっても愛着あるキャラへと育ったが……
カルミラの暗黒エネルギーに心まで乗っ取られ、
人間たちに自分を滅ぼすよう頼み、散っていった。
ダーゴンの最期を考えると、カルミラの昇天は優しすぎて納得いかなかった(笑)
いや、ダーゴンも町を破壊してひどい所業をやっているんだけどさ……。
「みんなを笑顔にするんだ」
私がトリガー1話を見たとき、
ケンゴがアキトに向けて行った言葉に違和感を抱いた。
「みんなを笑顔にするんだ」
「みんなを笑顔にする」がケンゴの理念であり、
1話を見ているときだけでは空虚で芯がないように思えた。
最終回にてカルミラすら「みんな」の一人に入っている。
嫉妬と憎しみからケンゴ(トリガー)をタコ殴りにした相手にも、
ケンゴはカルミラに憎しみを突き返すのでなく、笑顔で彼女を受け入れた。
理念「みんな(敵ですら)を笑顔にする」を達した形と言える。
私たちをはじめ、理念や夢は簡単に言えるけど、実行していくのが難しいんだ。
理念や夢とは正反対の現実(ここだとカルミラの存在)に向き合ったとき、
理念を曲げずに達成する覚悟があるか、ないかが問われるから。
ダーゴンの願い(正々堂々戦う)をコケにしたカルミラが、
最後はトリガーに抱かれて昇天する姿、不愉快さと美しさを感じた。
仮にケンゴがカルミラを拒絶していたら、
カルミラは何かしらの形で無理やり復活し、再びトリガーへ襲い掛かっただろう。
最終回に子供たちの応援
視聴者「ダーゴンさん生き返ってくれ…」
公式「蘇ったよ(敵として)」視聴者「フリオ、友人と仲直りしてほしいな…」
公式「仲直りしたよ(友人は犠牲になったけど)」視聴者「ステイシーくんの笑顔が見たいな…」
公式「笑顔だよ(中身違うけど)」最近の特撮、曲解しすぎ! #ウルトラマントリガー pic.twitter.com/JX2Eq1Uoer
— ダルクス@シグー改造中 (@Darucus) January 22, 2022
最終回でトリガーは子供たちの応援を通し、力を手に入れた。
ウルトラマンシリーズは「土壇場での子どもの応援」が強敵も何とか倒す原動力となる。
例外もあるよ。ウルトラマンコスモスは敵を倒さず、
敵をいやす形で浄化し、共に去っていったのだから。
子供らの応援について、唐突だなあと思ってしまった。
25話ある内で子供の応援が複数話出ているなら、
またケンゴらと一般人との絡みがあるなら、子供らの応援にもしっくりくる。
いきなり子供らの応援(トリガーを見守る人々)が出たから、
少し冷めてしまった自分がいる。
なお子供時代の自分は気にしない。
気持ちよくラスボスを片付けてくれたのだから。
焦点を絞って話を書く良さ
不穏だ不吉だと散々に言われてきたルルイエだけど、本当にこの世界での意味の通り、希望の花だったな。#ウルトラマントリガー pic.twitter.com/uq3JVpVtXC
— 影月 (@kagetsuki1988) January 22, 2022
子供たちの応援を通し、トリガーの良かったところを書く。
戦闘やアクション演出は良すぎて何も言うことはない。
トリガーは25話+まとめ回という制約のもと、
アキト、ユナ(+ユザレ)、ケンゴ、
カルミラ(+ダーゴンやヒュドラム)を中心に、
途中からイグニスが現れ、愛憎ミステリー劇を繰り広げた。
改めてトリガーは愛憎や絆を「光・闇」という形で分け、
最後は「光であり闇でもある」混ぜ合わせ、
十人十色ならぬ一人十色に持ってったのね。
主にアキト・ユナ・ケンゴを中心だからこそ、彼らの活躍は深く心に残った。
やはり52話まで欲しかった
#ウルトラマントリガー
トリガーに対するモヤモヤを
限界オタクが冷静になって
考えてみた pic.twitter.com/v3DnLynDIE— BLAXBACE ブラックスベース (@BLACKJOKERRX) January 15, 2022
だからこそ後2クール欲しかった。
ウルトラマンZでもオーブでもほかシリーズにも言えるけど、
後2クールさえあれば、もっと他隊員の深堀ができた。
一つのゴールに向かって余計な要素をなるべく落とし、
突き進んでいったシナリオはいいと思っている。
一方で本題からずれるけどキャラの深堀をあまり入れなかったおかげで、
他キャラの印象が弱まってしまった。
余計な話は主要でないキャラらの魅力を高め、
最終回に「一致団結して戦う」強い印象を与えられる。
主要三人に比べて残り隊員の印象が薄かったせいで、
一致団結で戦うシーンでも、今一つ心にぐっとくるものを感じなかった。
「苦しみや障害をほとんど乗り越えていないメンバー」
おそらく私の中で彼らを「他人」と捉えているのだと思う。
最終回感想
ティガの時は光が正義で闇は悪という図式が目立ったけど、トリガーではそれを善悪で分けずに描いたのがニュージェネらしい結末だと思った。光であり人であり闇でもあったマナカケンゴ、それ故にそれぞれの気持ちが分かったし、カルミラも最後に理解できたのかな。#ウルトラマントリガー— まなしな (@soundwave0628) January 22, 2022
実際は苦しんだり障害があったりするんだけど、
キャラ一人に絞った話を出して魅力を深堀していないせいか、
「赤の他人が話に入ってきている」印象を持ってしまった。
脚本家らはわかってると思うんだ。プロだもの。
トリガーを見ていて一番思ったよ。
来週からクロニクルをやるそうだ。
クロニクルを削っていいから、もっとトリガー本編入れてほしかった。
隊員みんな個性があって面白い人たちだから、
彼ら一人に焦点を当てるだけで、色々面白い話が作れるもの。
焦点を当てるといえば、最終回の隊長はとにかくかっこよかった。
本編と余計な話のバランス
ウルトラマントリガー、今日まで沢山の応援本当にありがとうございました!
全てが幸せな、スマイル溢れる時間でした。
ケンゴ、アキト、ユナの成長を間近で見れて、
もちろんイグニス的にも3人を見て成長させてもらい、(334歳だけど、、あ、でも地球年齢は34歳)
文字数たらん
また会いましょZ〜! pic.twitter.com/AQ3a2bx0a5— 細貝圭 (@kei_hsgi1010) January 22, 2022
ウルトラマントリガーも面白かった。異論はない。
だからこそ惜しいと思う箇所がいくつかあった。
トリガー全編を見た感想として、
「いきなりコレが来られた時、感動より違和感が先に立つ」
反対に
「きちんと順序立てているから、アレが来た時に感動で来て深い印象を残す」
コレとはトリガーで言うところの「前振りもなくいきなり子どもの応援」や、
「個別キャラを掘り下げた話をしない」まま、本編へ突き進む状態を示す。
一方イグニスの生い立ちやキャラと理念のバランス、
そして最後は味方となって戦ってくれるシーンは、
きちんと順序立ててイグニスを掘り下げているから感動した。
イグニス演じた細貝圭さんは「ゴーカイジャー」だと、
冷血で無慈悲、仲舛ら平気で見捨てる海賊バスコを演じている。
イグニスもバスコと同じ展開になるのか……思ったが、
きちんとイグニスはバスコと正反対のキャラになり、本当によかった。
#ウルトラマントリガー
最終回までご覧いただき、本当にありがとうございました🥼✨
スマイルスマイル‼️staff pic.twitter.com/41LTS19Vzy
— 金子隼也 Shunya Kaneko official (@shunya__kaneko) January 22, 2022
最終回に向けて、いかに読者へ感動を与えるか。
視聴者も一丸となって敵を倒す気持ちを抱かせるか。
ドラマに興ざめする違和感を与えず、作品にのめりこんでもらうか。
他作品を批判する理由は自分が気持ちよくなるためでなく、
「やったほうがいい・やらんほうがいい」など、
制作基準を見つけて自分の創作に応用していくためだ。
トリガーは物語作りにおいても勉強となった。
いい作品を出していただき、監督や脚本家、スタッフらに感謝します。
