おはよう、しゃしゃ。
現在、ティラノスクリプトで「あとがき」を書いている。
あとがきは基本、私が適当に書きたいことを述べる場だ。
しかし、ただのあとがきだと面白くないので、
少し暗号を織り交ぜて、少々難しくしようとした。
難しくするために「暗号」はもってこいだ。
ただ、暗号って解くよりも作ることが大変。
暗号を作るときのコツについて述べていきます。
暗号は解くより作るほうが大変
※ 船の画像を載せた意味は無い。だからこそ相手を撹乱させる。
意味が無い画像に無理やり意味をもたせようとするから。
暗号は作るほうが大変だ。
- いろんな知識を組み合わせながら作る
- 一部の人に解ける内容でないといけない
暗号は全員が「わかった」じゃ意味がない。
色々考え、一部の人だけがわかればよい。
数学でいうと、71の2乗は5041。電卓を使えば簡単にでる。
しかし5041は何の2乗となっているか?
素因数分解などをしていかねばならんので、時間がかかる。
法則を作る
この性質を利用して思いついた暗号を一つ。
1+9=1,2+11=0 10×4=1,9-9=1,200/4=1,100×10=3
では15×6はいくらになる??
答えは1だ。なぜ1になるか?
答えだけわかれば、解説は必要ないのですが……
数字にはある法則がある。
- 「どうして1+9だと10でなく、1になるのか?」
- 「10×4が40でなく1になるってどういうこと?」
疑問を浮かばせながらあるとき、気づく。
「100×10が1000でなく3。もしかして右辺の数って0の数じゃ」
法則に気づくと、どんな数式が出ても簡単に解けるね。
例えば150×200だと30000になり、0が4つつくので「4」だ。
一つ暗号ルールがわかってしまえば、類題を簡単に作れる。
法則に気づかない人たちに出題できる。
ただ、暗号を解く際は一定のルールを作ってあげて、
少数者が論理で解けるようにしないと、
ただ15×6は? とされても90としか答えようがありません。
歌(俳句含む)は暗号と心情
古文を読んでいると、和歌はまさに暗号だ。
しかも暗号の意味を当時、和歌を作っていた貴族たちは簡単に気づいた。
貴族以外はなかなか気づきにくい。
和歌は基本、心の奥にある気持ちを引っ張り出す。
想いや恨みといった感情、ある景色に感動して、自分の心も映し出す。
対して俳句は季語を必ず入れることから、主に情景を歌った内容が多い。
情景は事実だけど、そこに含まれる言葉はもう一つ意味があり、
自分自身の心を反映しているわけです。
例:枯れ葉ども ぐるぐる落つる ひぶな坂
今作った俳句で、ひぶな坂とは釧路市春採湖を見渡せる坂のこと。
GPSで見ると、ぐるぐる蛇のようにうねっており、
車の免許を取得したばかりの人にとっては、難しい道路と言われている。
枯れ葉の季語は秋でなく冬です。
枯れ葉たちが木の枝から離れ、ぐるぐる落ちている。
ひぶな坂もぐるぐる回って道を下る。
ぐるぐる落ちる状態は枯れ葉だけでなく、人も一緒である。
「ぐるぐる落つる」は実際に見た風景ですが、
同時に「心の中」にもある風景だ。
実際にぐるぐる落ちても、丸を描いて大きく落ちることはない。
でも心の中ではぐるぐる円を描くように大きく落ちている。
すなわち、大げさな心象風景が現れているのです。
言葉をより分解していくと、
「枯れ葉」が持つ印象は「別れ」だ。
「ぐるぐる」が持つ印象は「輪廻転生」「迷い」などが浮かびます。
仮に病院(ひぶな坂、春採湖を見渡す釧路市立総合病院がある)
の中からこの俳句を作った場合、自分があと少しでこの世から離れる。
すなわち死去も「隠れた意味」として含んでい。
このように景色だけを歌った歌の中に、実は人の心も見え隠れしている。
特にいつどこで誰がどんな意味で作ったか?
- 時「今、昔、未来など」
- 場所「家、病院、学校など」
- 誰が誰に「私、私の友達、他人など」
- 意味「楽しい、悲しい、恨み、素晴らしいなど」
俳句や和歌は言葉や場所がどんな意味を持つか?
どんな場所、どんな時を内包しているかわかると、より深く味わえる。
言葉自体は難しくないんだけど、
言葉の中に込められた意味を深く調べる人は少ない。
当に暗号そのものだ。
参照:枯れ葉って季語は冬なの?
和歌暗号の例
百人一首から有名な歌をいくつか引っ張る。
引用先:百人一首一覧
- あしびきの山鳥の尾のしだり尾のながながし夜をひとりかも寝む
- かくとだにえやは伊吹のさしも草 さしも知らじな燃ゆる思ひを
- ながからむ心も知らず黒髪の 乱れてけさはものをこそ思へ
- わが袖は潮干に見えぬ沖の石の 人こそ知らねかわく間もなし
- あらざらむこの世のほかの思ひ出に いまひとたびの逢ふこともがな
では問題
■■■■■ 世を捨てつれば 馬となり 鹿ともなりて 烏も鳴きぬ
5つの■に入る言葉はなんでしょう?
- さるもまた
- きじもまた
- ねこもまた
- いぬもまた
百人一首の内容はバラバラだ。景色や恋心を歌ったものを入れた。
ただひとつ、ある共通点を意識して入れた。
あしびきの かくとだに ながからむ わが袖は あらざらむ
→5つの中で「あかさたなはまやらわ」に入るのは1「さるもまた」のみ
ついでにもう一つ、上記の和歌を利用した暗号だ。
今度は以下の散歩を元に、数字を入れてみてね。
「散歩していたらこんなことがあった。
海で遊ぶ子供、髪の毛をいじる男、畑仕事をする男性、
カルガモの散歩、歩くだけでもいろんなことがあるんだね。
カギを開けたければ、和歌を元に僕の言葉通りに開けてよ」
- あしびきの山鳥の尾のしだり尾のながながし夜をひとりかも寝む
- かくとだにえやは伊吹のさしも草 さしも知らじな燃ゆる思ひを
- ながからむ心も知らず黒髪の 乱れてけさはものをこそ思へ
- わが袖は潮干に見えぬ沖の石の 人こそ知らねかわく間もなし
- あらざらむこの世のほかの思ひ出に いまひとたびの逢ふこともがな
どうやって解けばよいか?
「関連・連想」を元にしています。
- 海で遊ぶ⇒潮干に見えぬ沖 に相当
- 髪の毛をいじる⇒黒髪の
- 畑仕事⇒草
- カルガモの散歩⇒山鳥(ただの鳥)
残り1つはどこにも連想すべきものがないので省く。
よって答えは「4321」となる。
子の暗号はサイレントヒル3(パズル難易度はHard)を元にした。
問題をより難しくするなら、調べないと連想できないものや、
別の法則を作ってかく乱するといった方法がある。
(畑やカルガモが何を意味するかわからないとさっぱり解けぬ)
暗号和歌のオンパレード:蜻蛉日記
蜻蛉日記を2018年6月に購入した。
カドカワビギナーズクラシックスは素読に最も適しているので、
ぜひしゃしゃも購入したのち、素読してほしい。
素読は置いとき、蜻蛉日記は和歌をふんだんに使っている。
和歌を通して夫となる男性とやり取りしたり、
自身の嫌な気持ちを和歌という形で表現したり……
蜻蛉日記には鶯(うぐいす)やホトトギスといった、
鳥をたとえにして人間の心情を表している。
平安時代のホトトギスやうぐいすがどんな意味をになっていたか?
わからないと、決して和歌の意味が伝わらぬ。
反対に鳥がどんな意味を持っているかをわかれば、
「ああ、二人とも暗号を通して愛のやり取りを伝えるとは」
本当にすごいと感動するよ。
最後に暗号はこちらでも取り扱っているので読んでほしい。
深瀬さんが考えた暗号も素晴らしい。