
娘がCGイラスト制作ソフト、Saiを使って絵を描きました。
絵を完成させて私に見せ、言います。
「この子はね、たわみかわ ゆめなちゃん」
絵の中の女の子に名前を付けていたのです。
その後、「ゆめなちゃん」の人物像も述べました。
キャラクターデザインや性格にまつわるお話をします。
絵から人物を生み出す
娘が書いた女の子。
名前は「たわみかわ ゆめな」ちゃん。
たわしを思い浮かべながら描いたそうです。
ただ、たわしという感じが浮かばなかったので、
「多和美川 夢奈」と漢字で書いたところ、
「奈」じゃなく「菜」にしてと注文をいただきました。
「多和美川 夢菜」で「たわみかわ ゆめな」ちゃんの完成。
なぜ「菜」のほうが良いかはわかりません。
奈:祭壇を意味し、幸運を呼ぶ字体
菜:菜の花を連想、明るくて、さわやかな春の花
知恵袋を通して調べたところ、
二つの漢字の違いが明らかになりました。
夢菜ちゃんの性格は
「歌がうまい、5人の友達がいる、夢見がちな子である。
将来の夢はモデルになること。
サンタさんに頼むプレゼントはモデルセット」
娘がそうなりたいわけではありません。
(彼女の理想はある程度詰まっているが)
私はびっくりしました。
絵を描いた後、子供はこんな事も思い描いているのかと。
種は考えさせること
とはいえ、人物像を設定する場合、私は子供に考えさせているのです。
絵を描くだけなら誰だってできます。
しかし、絵の中にどれだけ情報を詰め込むか?
絵を描く前にどれだけ設定やストーリーを思い描くか?
ここらをきちんと考えるかどうかによって、
絵の意味が変わっていきます。
例えば子供に絵を描く場合、
「なんでもいいから書いて」より
「公園で見かけた猫ちゃんが、人を見てどんな気持ちになる?
考えながら書いてみて」
子供にきちんと考えさせるようにテーマを設ける。
すると、子供なりに色々考えて描くのです。
描いた後質問します。
「どうしてネコは赤いの?」
「この猫は何を思っていたの?」
すると考えながら説明をしてくれるのです。
後はこの行為を習慣化させていくだけ。
名づけるときのコツ
人物を名付けるとき、どんなものが多いか考えると、
私の場合はある作品に出てくる人物名を借りたり、
名前そのものに伏線を持たせてつける子が多い。
ある作品に出てくる人物名も適当でなく、
元の作品に敬意をこめて、元の人物と性格を似せる。
あるいは真っ向から反対の性質を持たせる。
かっこいいだけでなく、作品自体のテーマを決めたうえで、
名前と役割に意味を持たせるようにするのです。
名前は運命を表す
自分の子供や自分にペンネームを付ける際、
名前はその後の運命を決定づけるものとして、よく考えておくこと。
短期的な活動なら西洋風のかっこいい名前でもよいけれど、
長期で活動するなら、活動場所も考えたうえで、
しっかりとした名前で行ったほうが良いです。
名前から人が判断することもあります。
本名であっても、自分の名前についていろいろ調べたうえで、
作品を描いていくと、それなりに説得力を持つと考えています。
荒木飛呂彦氏が考える人物像

NHK教育「芸術」という高校講座において、
講師の荒木飛呂彦氏(ジョジョが有名)が人物を作る際、
履歴書を書くとよいことを述べていました。
音量注意:NHK高校講座「美術」~漫画の魅力
荒木飛呂彦さんオリジナル『キャラクター身上調査書』
ぜひ参考にしてみてください。
私が人物像を創るに至るまで

私がキャラクターデザインをしたとき、
初期設定だけを書いていきます。
その後、ストーリーを一度全部作り、原稿を寝かせます。
(誤字脱字は全く気にせず、流れだけを意識する)
寝かせてから改めて物語に厚みを入れる際、
自分がこれまで書いたストーリーを読み直します。
人物の行動などをなるべくメモして、
私が思い描いているような形で書いているか?
客観視します。
客観視する方法として、前提条件は一つ。
「作品に書いていることだけがすべてである。
それ以外は自分の妄想にすぎない」
理詰めで人物像を見ていくのです。
人物像とストーリーの見直しを図った後、改めて作り直していきます。
後はまた寝かせたうえで同じことをしていくのです。
毎日接していると、少しずつ変わってしまい、
いつの間にかちぐはぐになってしまうこともあります。
客観視参照:入試現代文の小説読解対策
終わりに
物語を描く際、人物を創る過程はまさに自分の魂がこもります。
物語を通し、成長するのは物語内の人物だけではありません。
ご自身も共に成長し、ぜひ熱を込めて人物を作ってくださいね。
おまけ:ティラノスクリプトで人物を出す
ティラノスクリプトを使っている場合、
人物を出すときのコツはこちらを参照。
