児童書は大人が読んでも面白い。
むしろお固い小説に疲れたら、児童書を読むべきだと思っています。
その中で、頭を働かせて洞察力をつけるならこの本がお勧め。
名探偵 (ミルキー杉山のあなたも名探偵)シリーズ
>杉山亮さんのHPはこちら
ミルキー杉山の面白さ
この本は事件が起きて、
冴えない中年男性「ミルキー杉山」が解決していくもの。
ミルキーは探偵に憧れたものの、
仕事がなくて色々アルバイトしている。
そこで事件が起きて探偵になっている。
本業がないから副業しているのに、
副業が本業を呼び込んでいるという面白さがあります。
洞察力がつく
イラストや文章にヒントが隠されており、
よく読まないとわかりません。
先に答えを見てからやってもいいのですが、
洞察力や観察力をつけるなら、答えは見ないことを勧めます。
事件は簡潔に進みます。
ただ、手がかりを見つけにくく難しい。
何ページも同じ所を読んで「違和感」を感じたり、
人の話を一旦整理して矛盾に気づかないと、
さっぱりわからなくなるのです。
私もよく間違えます。
「そんなところ気づかないよ(涙」
間違った時は自分に対して怒りが湧いてきます。
答えがわかった上で改めて「矛盾」や「手がかり」を見ると、
「なるほど、これはそういう意味だったのか( ゚∀゚)」感心します。
これを繰り返すうちにだんだん細かいところに目が向かうようになる。
すなわち、洞察力がつくわけです。
探偵本は「違和感に気づく」力がすごい
※ コナンが気づくときの顔。
私の中で探偵といえば、金田一やコナンです。
彼らは本当に「些細な違和感」に気づく力が鋭いのです。
探偵になる場合、些細な事に気づかないといけません。
些細なことに気づくためには疑うことが必要です。
全ての意見に対して「それは本当?」と、一度考えてみる。
「それは本当?」疑問を抱くことにより、
本当かどうかを調べる責任を生じます。
責任を負う形で物語を深読みすることで、
「ああ、こいつの言っていることは嘘だった」
「いやいや、これは本当のことを述べていたのだ」
やっていることはまんま受験勉強そのものです。
⇒ 入試現代文攻略のコツ
現代文は論理的思考力という名前の読解力、
文章全体を通して何を伝えようとしているのか?
段落ごとに書いている文章はどんな役割を持っているのか?
一方、推理小説は登場人物の意見などから
「あれ、これはどういう意味なんだ?」
「こいつの言っていることが本当であれ嘘であれ、疑ってみよう」
疑う癖をつけることで、他人と会話するときや自分で文章を書くとき、
「これ、本当に良いんだろうか? 間違っているかもしれない」
相手の意見に鵜呑みせず、疑う癖がつきます。
中国バブル崩壊における人民から学ぶ
※ 中国株暴落時のある人民の顔。
この顔が株暴落のヤバさを物語っている。
ちょっと脱線します。
中国がバブル崩壊し、株価が大暴落しています。
バブル崩壊前、中国のお偉いさんは「どんどん投資しろ」と述べていました。
ここで「この時期に投資をしろと呼びこむのはどんな狙いがある?」
疑っていれば、大損を防げたかもしれません。
ただ、疑いもせずに「政府の言っていることだから乗ってみるか♪」
何も考えないと、大きく損をこいてしまうのです。
日本も安全保障について色々意見があります。
安倍首相などの発言を鵜呑みにせず、一度自分で安保について調べること。
(もちろん、私の意見も鵜呑みにしないで、考える材料とおいてくださいね)
その上で「これなら無いよりあったほうがいい」
「いや、やっぱり安保は無い方がよい」
一旦考える癖は普段、どんなことをしているかでつくものです。
ただ、日々自分がどんな事を考え、どう読んでいるかにより、
「いざ」という時、自分がどんな姿勢で物事に取り組んでいるか?
はっきり現れてくるのです。
終わりに
ミルキー杉山の名探偵は簡潔に事件が進むため、
手がかりが堂々としすぎて気づきにくい。
注意深く読みながら、正解をたたき出すだけでなく、
常に疑いながら読んで、洞察力や矛盾に気づく力を養ってください。