岡本太郎さんの言葉付き画集、「歓喜」を購入しました。
イラストを見ると、「怖くて力がある」の一言です。
私が岡本太郎さんの絵を見て感じたことを書いていきます。
不気味で怖い

怖い、不気味、何をしたいのかよくわからない。
なのに、主線の太さやはっきりした色、
不気味なほどの力強さから感じる畏怖。
岡本太郎さんの絵を鑑賞したかったというより、
彼の生き方を自分も重ねてみたいという気持ちが強い。
アマゾンレビューを読みますと、
彼の言葉からは常に元気をもらいますが、
彼の絵もエネルギーがほとばしっていて凄いの一言!
体中が腹の底から「カーッ」と熱くなってくるのを感じた。
こういったレビューは岡本さんが述べている文章を読むと、
十分に納得できるのです。
岡本さんの絵をあじわうなら、この本はなるべく読んでおきましょう。

自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか (青春文庫)
戦う、自分にも世間にも

私は岡本さんのような生き方に惹かれるものがあります。
一言で言うと危険な生き方です。覚悟も必要になります。
人生、平和に見えて実は絶えず見えない存在と争っている。
「見えない存在」とは自分の理想や怠惰であり、
なるべく理想を歩くには、覚悟を持って怠惰な誘惑を断ち切り、
ひたすら理想に向かって歩んでいかねばなりません。
岡本太郎の名言・言葉

この中で、自分に取って救われた、
魂を揺さぶった部分を拝借します。
芸術について
今日の芸術は
うまくあってはならない。
きれいであってはならない。
ここちよくあってはならない。
岡本さんは芸術に関して、美を表現するものよりは己を表現するもの。
己の内面にある「深層」を絵という形で表現しています。
深層はきれいな部分よりは汚く淀んでおり、力強さが現れています。
力強いものを引っ張ってくることで、
初めて自分の人生を見つめなおすきっかけにつながるからです。
芸術は自由です。傾向と対策で人気を得る大衆向けもあります。
だが、岡本さんはそういったものに立ち向かい、
侘び寂びなんて知らねえよ。俺は俺の道を進む。
実行し、無秩序で不気味な絵ばかりが生まれました。
生き方について
己自身と戦え
岡本さんがフランスにいた頃、決意した言葉。
これ以降、岡本さんは日本の芸術感性と違う部分を突き進みます。
その生き方を知った人はショックを受けるそうです。
そりゃ自分とも戦うし、他人とも戦う。
言葉で言うのは簡単だけど、
実行するとなると色々な誘惑が押し寄せますもんね。
終わりに
岡本さんの彫刻や絵を見直すと、本当に不気味。
でも彼の人間性には危険ながらも惹かれる部分があるのです。

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