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高校化学で普通に習う硫化水素(H2S)について、
セルシウス温度で零下70度(マイナス70度)かつ、
超高圧にすることで、電気抵抗ゼロの超伝導状態になる事実を、
ドイツと大阪大学の共同研究によってわかりました。

※ 情報源は朝日新聞

硫化水素などの基本を押さえながら、
単純な事実から思ったことについて述べていきます。

 

硫化水素H2Sについて

硫化水素

初めに硫化水素の基本について述べます。
硫化水素は水素と硫黄の混合物です。

実験室製法は硫化鉄(Ⅱ)に希塩酸か希硫酸を加えます。
水に少し溶け、空気より軽いので下方置換で収集します。

Fes(硫化鉄) + 2HCl(希塩酸) ⇒ FeCl2 + H2S↑(気体)
Fes(硫化鉄) + H2SO4(希硫酸) ⇒ FeSO4 + H2S↑(気体)

他に酸化還元反応において、還元剤となりやすい。
すなわち、電子を放出しやすいのです。

H2S ⇒ S + 2H+ + 2e- (-2⇒0)
※ 硫化水素は還元されて、硫黄になる

特徴は無色・腐乱臭・有毒な気体。目、皮膚などを刺激します。
水に少し解けた場合、硫化水素水となり、弱酸性を示します。
空気中で燃焼し、水と二酸化硫黄(SO2)を生成するのです。

参照:硫黄とその化合物

 

超伝導について

初めに「ちょうでんどう」は二つの漢字があります。
超電導:経済や産業界で使われる用語
超伝導:文部科学省が扱う一般的な用語

意味は同じなので、どちらで表記してもよいのです。
物理だと「電界・電場(理学と工学で使い分け)」

超伝導は電気抵抗が0になる状態。
電気は基本、抵抗することで熱に変換されます。

簡単なイメージとして、電池と銅線に対し、
豆電球があるかないかを思い浮かべてください。
豆電球があると光りますが、同時に触れるとやけどするほど熱を持ちます。

電気エネルギーの一部が熱エネルギ―に変換しているのです。
電気⇒熱エネルギーは電流×電圧こと電力で表されます。
熱エネルギーに変換するということが、
電気エネルギーの無駄を生んでいるわけです。

超伝導の明るさ比較

YOUTUBE動画を見ると、超電導状態にすることで抵抗がなくなるため、
本来は熱エネルギー向かうはずだった電気エネルギーが、
見事に電気エネルギーだけとなり、とても明るく輝いております。

物理の参考書によれば、銅線一つでも、0度と-195度では抵抗が違う。
-195度だと0.2とほとんど抵抗がないんだけど、
0度だと1.55と普通に低効率が上がります。

他には磁石だと反磁性体となりやすい。
すなわち、鉄などの金属を磁石にかけると吸い寄せられます。
これは磁力が働いているためです。

しかし反磁性体は磁石を近づけても反発して押し出されます。
N/S極同士を近づけるようなものです。

だから温度を下げることで、低効率を極力0に近づけるのですね。
なお、使い道はリニアモーターカーや脳を検査するMRIなどです。

参照:
超伝導ってなぁに?
超伝導と磁石
スーパー早川タイム『超電導とは?続・磁性の物理学』

 

硫化水素の極低温化

硫化水素のイオン結晶
※ 画像は朝日新聞より抜粋(自分で描けなかった)

朝日新聞の記事によれば、気体となった硫化水素に対し、
超高圧(150万気圧)にすることで、硫化水素を金属化させます。
そのうえマイナス70度(絶対温度だと203K)あたりまで冷却すると、
電気抵抗が0の超電導が出来上がる。

特徴として、普通の硫化水素は「ヘ」の字型になっています。
しかし、超伝導時の硫化水素をみると……
塩化ナトリウム型のイオン結晶と同じ構造になります。
金属結晶でいう面心立方格子と大方同じです。
(アルミニウムや銅なども面心立方格子の仲間)

硫化水素に高圧をかけて、超低温にすることで結晶が変わる。
今後の課題は高圧をかける装置を大掛かりにすること。
すると実用化できて、いろんな分野に役立つでしょう。

従来は二酸化炭素(ドライアイス:マイナス110度)で超伝導を起こしました。
硫化水素に変わることで、、高温で超伝導が可能になり、
費用は浮くと考えています。

なお、私は大学が行った実験で高圧低温ということから、
気体の状態方程式、PV=nRTを思い浮かべました。
理想気体(状態方程式にあう気体)と実在気体(現実にある気体)のずれにおいて、
実在が理想に近づく条件は「高温かつ低圧」です。

超伝導は理想気体からほど遠いということがわかりますね。

参照:
イオン結晶について
面心立方格子について
理想気体と実在気体

 

身近なものほど必要な別の側面

※ 日本メディアはスーチー政権登場に大喜び。別の側面で見ると

硫化水素は高校化学に載る、基本的な化学物です。
今回驚いたこととして、化学で有名な硫化水素に対し、
別の切り口から試行錯誤することで、別の側面を発見したのです。

教科書に載るような項目だから、大方調べつくしたものだろう。
でも実際は違う方法で実験を行えば、深い研究ができる。

今まで面白かったゲームをやりこんで、飽きてきた。
その時、別の考えを持って取り組むことで、違った見方で面白さを味わえる。

人生で見ると、自分の生き方が見えてきてつまらないと感じた。
日々こんな生き方をしてよいのだろうか?
そんな時、自分の生き方をより別の方向から見ると面白くなる。

きっかけとして、普段やっていない方向から見るとよいでしょう。
その時「こんなことしても無駄だ」思うかもしれません。
でも人生は無駄だと思う中に大成するきっかけがあるので、突き詰めてみてください。

 

理系の大学を目指す方へ

さいころ

高校や大学受験含め、理系の大学や就職先を求めているなら、
科学に関するニュースは読んだ後に分解することをお勧めします。
分解とは私がやったように、言葉から原理を抑えることです。

その時、次の考えを持ちながらやるとよい。

 

科学は八百万の神を解剖

科学は自然現象を私たちの言語で表現する学問です。
日本人にとって、自然は神様。
すなわち、神様を解剖する作業が科学となります。

神様は一つじゃありません。八百万といわれるようにたくさんいる。
すなわちある面では正しいが、別の面では間違っている。
確かめる手段は実験を行って観測する。

実験と観測は科学以外に商売だと普通に使われます。
顧客データーや簿記を分析することで、
科学的にある会社が持つ可能性を理解するのです。

アヘン戦争

他にも歴史を見れば「あの事件」は本当だったのか。
それともプロパガンダ・嘘だったのか?
きちんと検証しないと、日本人として余計な損失を出してしまいます。

また、あからさまな嘘をついて日本に罪を作る連中もいます。
罪が既成事実化されると、私ら含めて子孫にまで余計な費用を払うのです。

そうならないよう、物事を一つずつ検証し、
事実をたたき出していく時代に行かねばならぬと、私は考えております。

よって、理系の大学に行く方は何事においても、
「仮説と検証」を基本的な倫理として、
どんな物事に対しても冷静に事実を見つけるよう、頑張ってください。

 

結びに:人生と科学

科学の面白さは「知り尽くした分野、研究した素材」について、
別の見方をすると「あれ、こんな発見もあったのか」気づく。

自分という人生も同じです。
自分を知っているようで、全く関心がなかった分野を追求すると、
「あれ、この分野ってこんなに面白かったのか」

これが感動です。感動を多く養い、
幅広い視野を持った人間になっていきましょう。

 

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